最終話:恐ろしいもの

次の瞬間、私は意識を取り戻しました。目を開けると、私は薄明かりの中に立っていました。周りには高い壁がそびえ立ち、どこか閉じられた空間にいるような感じがしました。私は恐る恐る周囲を見回しましたが、誰もいませんでした。ただ、その場に私だけが取り残されているようでした。


どうやら、私は何らかの異次元の場所に迷い込んでしまったようでした。壁には奇妙な模様が彫り込まれており、その中には何かメッセージのようなものが隠されているようでしたが、私には理解できませんでした。


何度も呼びかけてみましたが、誰からも返事はありません。恐怖と絶望が私を包み込んでいましたが、何とか自分を奮い立たせなければならないと思いました。私は壁の模様をじっと見つめましたが、それが何を意味するのかは分かりませんでした。


日が経ち、私は徐々に異次元の世界に慣れていきました。食べ物も水もない中、どうやって生きていけばいいのかを模索する日々でした。壁の模様を解読しようと努力しましたが、未だにその意味はわかりませんでした。


ある日、壁の一部が微かに輝いているのに気付きました。近づいてみると、そこには謎のポータルが開かれていました。それは私をどこか別の場所へ連れて行ってくれるのかもしれないと思い、私は迷わずその中に飛び込みました。


目を開けると、私は再び深夜の電車の中にいました。しかし、今度は不気味な雰囲気は消え去り、普通の電車に戻っていました。他の乗客も平穏そうに座っており、何事もなかったかのようでした。


私はほっと胸を撫で下ろしましたが、まだ心の中には不安な思い出が残っていました。窓の外には明るい街灯の明かりが広がっており、何も怖いことはない、ただの夜の電車だと自分に言い聞かせました。


しかし、その後も私は不気味な夢や幻影に悩まされる日々が続きました。あの異次元の世界で体験した出来事が私の心に深く刻まれているようで、その影響はなかなか消えることはありませんでした。そして、深夜の電車に乗ることが私にとっては以前よりもずっと恐ろしいものとなってしまったのでした。

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魔夜の終列車 O.K @kenken1111

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