第12話・✿人物紹介✿


◇人物紹介◇


●王太子妃ルーナ。18歳。

 オフニール辺境伯の娘。7歳の頃、王命にて王太子と婚約。それから宮殿暮らし。王立学園を卒業後、王太子と婚姻した。夫のテレンツィオには、色々と迷惑を被ってきたので、出来れば早いところ離婚したいと考えている。今は亡きエルメリンダ王妃さまを尊敬している。


●王太子テレンツィオ。19歳。

 ルーナの夫。王立学園に通っていた頃に、バスク子爵令嬢ジータと出会い、親密な仲に発展した。ルーナと初夜に躓き没交渉となると、ジータを自分付きの女官に迎えた。

自分の王太子の立場は、ルーナの実家の後見があってのことなので離婚はしたくない。が、都合の良い女も切れない。どっち付かずの最低男。しかも彼の下半身は他の女性にも反応しているようで?


●ジャイヤード国王。47歳。

 テレンツィオの父。聡明で知られていた前王妃が、病に倒れ儚く亡くなると、何をとち狂ったのか、年若い女官(リチェッタ)との結婚を強く望み、王妃になるには下位貴族出身で身分の足りない彼女を、実弟のボスコ公爵に頼み込んで養女にし、再婚した。その時にお腹にいた子がエリオ王子。

リチェッタ王妃を溺愛し、彼女が出来ない執務などは、嫁であるルーナに丸投げ。リチェッタ王妃にかなり甘い。リチェッタ王妃との間に3人の子を設けている。しかし、3人目の子にはある疑いが……。


●リチェッタ王妃。25歳。

 ジャイヤード国王の後妻。前王妃付きの女官だった。前王妃が病で寝付いているときに、国王のお手つきとなった。もともと下位貴族令嬢で、王妃教育など受けずに王妃になったので、仕事など出来るはずもない。子育てもボスコ公爵や使用人任せ。毎日美容の為に時間を費やし、陛下や異性の目を気にして、観劇や舞踏会に顔を出して遊び暮らしている。


●バスク子爵令嬢ジータ。19歳。

 王立学園に通っていた頃に、同級生だったテレンツィオ殿下と親しくなり、恋人と目されていた。リチェッタ王妃の従妹。殿下の取り巻きであるザイルや、キリオ、ランスとも親しくしていた。


●ボスコ公爵。

 陛下のたった一人の弟。リチェッタ王妃の養父。陛下がリチェッタを後妻として迎えたいが為に、公爵を養父にした。血の繋がりはないが王妃や、王子達を気に掛けている。ルーナとしては、公爵のような人が王になって欲しかったと思っている。


●女官長リラ。

 シノワール伯爵夫人で、王太子テレンツィオの乳母だった。今は女官長。夫は騎士団総長。息子のミランは近衛隊の隊長。前王妃さまが亡くなってからは、リラが母親代わりのように甲斐甲斐しくルーナの世話をしてくれている。一番の理解者。


●シノワール伯爵令嬢ダリア。18歳。

 リラの娘で、ルーナの親友。心優しい。


●近衛隊の隊長ミラン。22歳。

 ダリアの兄。文武両道で礼儀正しく、男女問わず皆に慕われている。ルーナの頼もしい味方。


●シフォン侯爵令嬢カトレア。18歳。

 今は亡き前王妃さまの姪。ルーナの親友。美しく優雅。


●第二王子エリオ。7歳。

 陛下とリチェッタ王妃との間に生まれた王子。心ない女官に虐められていたことがあるが、ボスコ公爵やルーナのおかげで救われた。その一件があったせいか、他の兄妹同様にルーナを慕っている。賢いと評判。


●第三王子ナザリオ。5歳。

エリオを慕い、妹のアリアンナを可愛がっている。


●アリアンナ殿下。2歳。

銀髪に紫色の瞳という、外見は母親リチェッタに良く似た娘で陛下に可愛がられていた。


●ナザレ。

 ルーナの上から3番目の兄。オフニール辺境伯領で影の者達を束ねる若きリーダーをしている。表向きには「ナザレ探偵社」の代表。


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