カラスが泣くから帰ろ
@tumarun
第1話 カラスが泣くから帰ろ
今日は上手に山を作れたな。
いつも遊びに行く砂場で山を作ったんだ。今日の出来はいい。
じゃあ、今度はトンネルに挑戦しよう。
この前は、もう少しのところで、山が崩れてしまった。
今度こそ。
お日様も近くの家の屋根に隠れてしまったけど、あと少しなら。
そうしたら、砂場の近くの鉄棒にカラスが降りて来た。
カーカーカー
少しうるさいな。
静かにしててよカラスさん。今日は上手にできそうなんだ。
カッカッカッ
『ここは我らの餌場、早くいね』
誰かが頭の中で喋ってる。
ここにいるのは、僕とカラスだけ。
カァー
話かけたのは君なのかい?
カァー
『そうそう』
もう少しぐらい、あそんでもいいでしょ。お日様高いし砂場だよ。
クァ、クァ、クァ、
『日が出てから告げてあるはず、ここは我らの縄張りだと』
あと、もうちょっとだから、
カ、カ、カ、カ、か
『お前を我らの夕餉にしても良いのだぞ』
ちえー、あと少しだったのに。
アッ、アッ
『早よいね、早よいね』
カッ、カッ、カッ
『皆よ、贄があるぞ、夕餉がおるぞ、』
うわぁ、鉄棒のカラスが増えたよう。
カァーカァー
カァーカァー
カァーカァー
『『『我らが縄張りに敵じゃ、贄じゃ』』』
わかったよぅ。帰るよ。
残念、あと少しだったのに。
そういえば、誰か歌っていたっけ、
「カラスが泣くからかぁえぇろぉ」
アフォー
カラスが泣くから帰ろ @tumarun
★で称える
この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。
カクヨムを、もっと楽しもう
カクヨムにユーザー登録すると、この小説を他の読者へ★やレビューでおすすめできます。気になる小説や作者の更新チェックに便利なフォロー機能もお試しください。
新規ユーザー登録(無料)簡単に登録できます
この小説のタグ
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます