第6話
学校につき、始業の時間まで女子トイレに閉じこもりながら、ユウタさんとのDMを開く。
[え、ありがとうございます!でも、そんなことないんですよ〜!・ω・]
(ユウタさん、結構私のメッセージに即レスしてくれる…)
そんな他愛もないことでも、微笑みを浮かべてしまう。
ユウタさん、顔文字よく使うんだ…私も使ってみよっかな…と考え、
[え〜、そんなことありますよ〜!いつかそんなとこ住みたいな(*^^*)]
[家、来てみますか?]
そんなメッセージが届いていたのに気づいたのは、柚莉愛がLHRを終えて、帰り支度を始めていたときだった。
「ぇっ!」
小さく声が漏れてしまい、周りのクラスメイトが不思議そうにこちらを見てくる。
(やってしまった!!!)
涙目でぱーっと逃げるように教室から去る。
はぁ、と息をつき早足を緩める。
(あ、そうだ…!ユウタさんのDM…!既読つけちゃったのに返信できてない…!)
回らない頭で急いで文字盤を画面上に呼び出す。
[返事遅くなっちゃってごめんなさい💦えっと、家、行ってみたいです!(・∀・)]
と言ってから、家行くのは、少し早かったんじゃないか…?と思う。
まぁでも、家も学校でもそこまで存在感がないし、皆にバレないようにしたら、ユウタさん優しそうだし大丈夫なのではないか、と思ってしまう。
そう、思ってしまったのがいけなかったと知るのはもう少しあとのこと…。
帝国少女 @amane_0106
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