第5話

朝起きると、


 


[ユリアさん、こんにちは!DM返してくれて嬉しいです!ユリアさんは東京のどこの辺にお住みですか?]




と返ってきていた。




「わ…!住所聞かれちゃった…!でもこれって、本気なのかな…?ナンパとかじゃないのかな…?」




と勘ぐってしまう。


でも取り敢えず…ここで返さないのは申し訳ないし…、と自分に言い訳しながら手を動かしてしまう。




 [おはようございます、ユウタさん!私は品川区住みですよ〜!ユウタさんはどこ住みですか??]




制服を着ている途中で、ぴろん、と携帯が鳴る。


もしかして…!と期待してしまう自分はもう駄目なのかもしれない、と思う。

予想通り、ユウタさんだった。




 [品川区!近いです!僕は港区ですよ〜!]




(港区!?もしかしてすっごくお金持ちだったり…?)




と、よこしまなことを考えてしまう。




 [え!港区ですか!すごいですね〜!]




でもよく考えれば…ツイッターで彼女探ししてるような人がお金持ちってあるのかな…と思ってから後悔する。




迂闊うかつにメッセージ送らなきゃよかった…もしそうじゃなかったときにすっっごく気まずい!)




ぎゅっと目をつぶりながらそそくさと通学鞄を手に取り、いってきまーす…と呟いてから家を出る柚莉愛だった。

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