第11話 お龍の正体

 私は第二ボランティア部を作る為に夜遅くまで資料作成をしていると。


「お姉ちゃん、宿題教えて……」


 妹の龍子が私の部屋に入ってくる。


「あー今、忙しい」


 私が適当な返事を返すと……。


「また、独りにするの?また、独りにするの?」


 妹の龍子の奇声に振り向くと。龍子は刃物を握り締めていた。


「落ち着け、また、独りとは何のことだ?」


 刃物を持つ妹に恐怖を感じて、なんとか収めようとする。


「そう、私はお龍の転生した姿。そして、前世で坂本龍馬の暗殺に手を回した。つまり首謀者は、このお龍なの」


 は?


 私が暗殺の理由を問うと。


「だって、前世のあなたは倒幕をことばかりで全然相手をしてくれなかった。だから殺した。ホント簡単に暗殺できたわ。あの快感は凄かったわ」


 それで、この現代でも、相手をしない事に絶望して、私を殺そうと言うのか。


「この手でまた、私だけの龍馬様にするの」


 ああああ、このままでは殺される。ここは全力でドロップキックを妹にかける。


 すると、ヒットしたドロップキックは妹から刃物を奪い。私は妹を抑え込む。


「おのれ、殺してやる、殺してやる」


 私は騒ぐ妹にビンタをする。


「は……」


 大人しくなる妹に更にキスをする。


「お前が暗殺の首謀者のお龍でも、私は愛している」

「条絵との変態、3Pしてくれる?」

「あぁ、三人で愛し合おう」

「なら、今日は私と愛し合って」


 その後、実の妹との変態、エッチが始まった。しかし、これでいいのか?


 そんな夜がふけていった。


***


 苦労の末に第二ボランティア部が立ち上がった。しかし、部室は無く図書館棟に向かう屋根の下が活動場所であった。私はパイプ椅子に座り。上機嫌であった。


 それは、部員は一人で小さくても一国一城の主である。掲示版に貼った。お悩み相談の場所は小会議室を使わせてもらうのであった。


 世直し?違うね。


 私は普通の女子高生だ。校内でお悩み相談する程度の存在だ。適当なお悩み相談でも暗殺はされない事がわかった。


 妹の龍子ではなくてお龍が暗殺の首謀者だったからだ。


「龍馬様、差し入れです」


 条絵がやって来て。缶珈琲を渡される。


「ありがと」

「お代は甘い大人のキスでいいです」

「おい、ここは目立つ、おあずけだ」

「ケチ」


 しかし、条絵は私の一瞬のすきにキスをしてくる。結果、甘い大人のキスをする。


「もう、条絵のイジワル」


 キスの後で珈琲を飲むと元気が出てくる。


 よーし、龍馬様をするぞ。


 今日も平和な学園での一コマであった。

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坂本龍馬の生まれ変わりだと遊郭美人に言われる。あれ?お龍さんは? 霜花 桔梗 @myosotis2

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