糸電話
さかなや
第1話
ピンポーンと威勢のいい音が家に鳴り響く。
急いで玄関に行き尋ね人を迎えに行く。
要件はわかっている。
「すまん!スマホ壊れた。」
「なんでよ!?」
「我が邪神が目覚めたからだ。」
「はぁ?何言ってんの?」
「それで連絡を取り合う手段として糸電話を使おうと思う。」
「ん?糸電話ってなに?」
「はぁ。そこからか。二つの紙コップを用意する。そして、紙コップに小さい穴を開けそこに糸を通してテープで固定する。以上だ。」
「丁寧にどうも。」
「実はもう作ってある。俺が二階の窓から片方投げるからあとは糸が切れないよう家に持って帰ってくれ。」
「まぁわかったよ。」
俺はさっそく2階から彼女に紙コップを投げて渡した。
そして待つこと数分。
「えーこちら〇〇3番隊。どうぞー。」
「えっ、何言ってんの。」
「それ聞こえてるからね。」
「えぇ!!ちょっと。てかいきなり普通に喋るじゃん!」
「こちら感度良好。どうぞー」
「こちらも感度良好。どうぞー」
「それでは今から密談を始める。どうぞー。」
「あ・な・た・が・好きだー!!」
「……」
「なんか言ってよ。どうぞ。」
「いや、いきなり恥ずかしかと言うのな。俺も好きだぞ。どうぞー。」
「もう!」
プチっ‼︎
『あ、切れちゃった。』
その後また繋ぎ直しました。
糸電話 さかなや @yanananasa
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