獣の王

@tkggod

第0話 人喰い記念日

 生まれた一匹の獣が、それは犬でも猫にも熊にも似つかない姿。漆黒の体毛を持つそれは全ての獣に大切に育てられた。いつか人を殺す獣の王になるために...


「はぁー、まったく何時になったら帰ってくんだよ騎士様はよぉ〜。」


 寒い夜空の中、門番の男は苛立っていた。それも当然だ上司に騎士団が獣狩りへ行ったから戻って来るまで持ち場を離れるなと言われたからだ。給与も追加されるから了承した。しかし、その騎士団が一向に戻って来ないのだ。


「ハァハァ」

「ようやく帰って来ましたか。どうですか?獣は狩れま..っ⁉︎」

 

 門番は驚いた騎士の鎧は真っ赤に染まり顔は涙と鼻水でぐちゃぐちゃになっていた。


「どうしたんですか!」

「逃げろぉ!」

「ガシュッ!」


 その瞬間騎士の頭は漆黒のナニかに消された。

獣だそう門番の頭によぎった瞬間、門番は自分首のない体を見ていた。


寒い夜空の中月明かりに照らされナニかの姿は露わになる。犬にも猫にもそして熊にも似つかない顔。漆黒体毛に覆われ。長い四肢を持ち。顔は血に塗れた異形の獣が、騎士と門番を喰らう『人喰いの獣』がそこにいた。この日が『獣の王』が人の味を覚えた日だ。


___________

これを見てくれた読者様へ

読んで頂きありがとうございます。

初めて書いた為誤字脱字など下手なところがあるかもしれませんが、よろしくお願いします。

 


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