満たされぬ暴食者

あたまおもい、モヤがかかったかのような

感覚かんかくかかええながら、ただ呆然ぼうぜんと、その部屋へや

すわっていた

つらい】【不快ふかい】【かなしい】【孤独こどく】【喪失感そうしつかん


たされない」


それはどうしようもないほど渇望かつぼう

本能ほんのうからねが率直そっちょく欲求よっきゅう


「また……たされたい」


そうしてづけば――

"それ"を手に取っていた……


――只々ただただむ。

おにぎりやケーキ、弁当べんとうもの等々などなど

それらをただ我武者羅がむしゃらくちへとほうむ。

あじも、食感しょっかんも、においも、風味ふうみも、

かんじることなくんでいく。

ゆからばる、かべる。

おにぎりの残骸ざんがい弁当べんとう亡骸なきがら、ケーキの

クリーム、ころもあぶら、そんなことにせず、

ただくちへとほうんでいく。

そして……そうして――


いた、そので、

内容物ないようぶつした。

ゆかひろがっていく、

悪臭あくしゅうただよってくる

――気持きもわるい――

がぐちゃぐちゃとうご感覚かんかく

のどとおるゴツゴツとした感覚かんかく

胃液いえきのどとおり、けていく感覚かんかく

それはあまりに不愉快ふゆかいで、気持きもわる感覚かんかく

それなのにもかかわらず、

そのまることはなかった。


たされない……」


べてもべてもたされない。

そうして何度なんどかえした。

べて、いて、べて、いて、

べて、いて、べて、いて、

それを何度なんども、何度なんども、何度なんども、何度なんども、

何度なんど何度鳴んd何度naんど何度なn弩も……

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███████████████……




そして・・・・そして・・・・・・

そして・・・・・・・・


一体いったい何度なんどかえしただろうか、

一体いったい……どれだけのときぎたのだろうか。

腐臭ふしゅうただようその部屋へやには地獄じごくのような風景ふうけい

ひろがっていた。

かべにへばりくそれは、茶色ちゃいろにごり、

ゆかには嘔吐おうとあとがそこらじゅうらばっている。

さらちをかけるかのごとく、

そのゆかにはうじき、蜚蠊ごきぶりい、

はえちゅうっていた。


そんな環境かんきょうなかうのに、その身体からだ

無気力むきりょくにされど自然しぜん

そのころがっていた。

のう浮遊感ふゆうかんいだき、くちからはよだれ吐瀉物としゃぶつ

からぬものがダラダラとあふれ、

只々ただ呆然ぼうぜんと、てんつめていた。

――なんでこうなったんだろう――

何処どこ間違まちがえたのかな――

ただ平凡へいぼんきていたかった。

ただ普通ふつうきていたかった。

ただ……たされたかった……。

それだけなのに、ただ……それだけなのに……。

そんな思考しこう脳裏のうりくす。


「おなかいた……」


がギュルギュルとおとてる

あないたような感覚かんかくいだ


べても、べても、たされない……

なにもかも……たされない」


かろうじてうごくそのひとみはえへと向ける。


「――うらやましい」


あぁ、なんてうらやましいのだろう

そのはえ自由じゆうばたいている。

只々ただただ自由じゆうままにまわっている。

自分じぶんにはないその自由じゆうさがうらやましい。

自分じぶんにはないその選択肢せんたくし只管ひたすらうらやましい。

           

おもわずそのはえ自分じぶんくらべてしまう


自分じぶん気楽きらくきれたら……


ねつせていく】


自分じブん自由じゆう生活せいカツ出来デキれば……


感覚かんかくくなっていく】


自分ジブんナやみなく、ばたけたら……


意識いしきとおのいていく】


自分ジブンも……あのハエ……みた……い……に……」


――そうして、ひかりきその

1ぴきはえまるのだった――

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暴食 @K_Rei_0

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