Ch.1 §3 あらすじ/用語:勇者鮎田の個性


更新:2023-10-20


目次 短めのあらすじ/長めのあらすじ/用語


# 勇者鮎田の個性 あらすじ


## 短めのあらすじ(約150文字)


勇者一行・技術研究隊による特定猛獣討伐は順調。鮎田が提案した新たな方針に基づく計画も実用化が成功。攻撃の被害に遭った桑田は共闘した王国薬師グイダックに求婚。技術研究隊長ドナートは鮎田を評価し、連合に勧誘。鈴木歩の幸せが人生の目標である鮎田の希望で白い部屋の主は歩の姉となる。3人は一緒にごはんを食べる。


## 長めのあらすじ


### 第10話 勇者一行と技術研究隊、赤の森で特定猛獣討伐


鮎田と鈴木は技術研究隊と共に特定猛獣グルラノガリラルの討伐に挑む。白い部屋の主の指示には「鈴木だけが遠距離攻撃担当」など僭越で躊躇する内容もあるが、鈴木は耐えて強く復唱指示する。鮎田は鈴木と桑田(近距離攻撃で活躍)を勇者魔法で防御し、鈴木に自分の使う魔法の説明をする。ドナートは盾で防御。鈴木が唐突にみんなを励ます言葉をかけ、鮎田はデレる。


### 第11話 恋バナ念話と勇者、そして隊長


第10話から一ヶ月後、鮎田と鈴木は驚いていた。久しぶりに会った桑田は討伐中に闇攻撃で倒れ、グイダックたちの治療で回復中。グイダックは桑田の状態と治療法(桑田とグイダックが形式的に結婚して桑田の面倒を見る)について説明する。桑田はグイダックにひざまずいて愛のある結婚を申し込み、鮎田たちは立会人になる。自天幕に戻ろうとした鮎田はドナートに会い、求婚の詳細を聞いたドナートは驚き、勇者にタメ口。司令天幕に誘われた鮎田は討伐時を回想。


### 第12話 司令天幕で隊長と~回想:勇者鮎田の受難と提案


鮎田はドナート隊長と司令天幕でコーヒーを飲みながら話す。鮎田は「勇者指導の特定猛獣討伐計画書」を白い部屋の主と相談して作ったころのことを回想する。訓練は厳しく、鈴木と会うのが癒やしの日々。ようやく鮎田が勇者として実戦に出る力を得たことを主が認めたころだ。強いられた勇者らしい派手な服装にも渋々順応した。ドナートは過去の自分たちが異世界で討伐したとき思い至らなかった「勇者が討伐だけでなく、勇者不在の場合の指導も行う」提案を賞賛する。


### 第13話 鮎田の提案~その実現の回想


鮎田はドナートに自分の提案の経緯を説明する。21世紀前半の日本地方周辺の原子力や核戦争による破綻間際の状況を、ドナートは原子力などを生命のない魔力にたとえ、王国の状況(荒海と連合の関与)と比較するが、短く切り上げる。破綻を救った連合の関与による超現象の発見について鮎田は語り、ドナートはその勇者(女性)に心当たりがあるという。超現象のような贈りあいに参加したいと鮎田は言い、計画書実用化の過程に関し回想する。


### 第14話 回想:提案の実現~鮎田とコーヒー


計画書の実用化に関する回想。鈴木の生活補佐のデルローフが最初に鮎田の構想通りに対応。紆余曲折の末、実用化は成功した。鮎田は実用化に関するドナートの協力に感謝し、ドナートは提案を賞賛する。ドナートは自分が「連合」でも働いているように、鮎田も連邦公務員と連合での仕事を両立させないかと持ちかけ、鮎田は前向きに検討することにする。2人は勇者一行が叙爵されることに伴う王都行きの話のあと、グイダックと桑田の話をする。ドナートはグイダックが年下の桑田の面倒だけを見るつもりで遠慮していたのだろうと推測、自分と妻を結びつけてくれた彼女と家族ぐるみの付き合いを喜ぶ。油断していた鮎田はドナートに鈴木に告白するかどうか聞かれ、コーヒーにむせる。自分も勇気を出せるか心許なく思いながら、鮎田と鈴木は桑田を王国に残して第六十七世界に戻る。


### 第15話 家族直伝オムレツとウルデンゴーリン王国のパン


戻る前日、鮎田は白い部屋の主に人型になってもらうようあらかじめ要請し、グイダック子爵(桑田夫妻)邸ガーデンキッチンで手料理を振る舞う。主は初めて食べる料理というものの感想を語り、鮎田は今回の報酬について切り出す


### 第16話 グイダック子爵邸庭にて~2075年、鮎田家の秋のごはん 


鮎田と鈴木は「ハロウィン翌日」に日本地方に戻る。白い部屋の主の時間操作が報酬に含まれている。鮎田は自分の人生の目標は鈴木歩の幸せと語る。そのため主に何があってもうつろわない鈴木歩の家族になってほしいと鮎田は望み、主は鮎田の希望もあり、ふたりの姉になることを受け入れる。日本地方に戻った鮎田数樹はなんとか求婚に成功し、鈴木歩と同棲。主と3人で食事をする。鈴木が作ったポテトサラダには、鮎田が作ったかぼちゃの煮物の残りが入っている。


# 用語


## 連合


各世界と亜空間の部屋(「白い部屋」がある「場所」)を統括する組織。連合の存在は各世界でも一部の者しか把握していない最高機密。Ch.1第5話参照。


(Ch.1文中では特に記載していないが)ドナートとグイダックをはじめとする技術研究隊の隊員たちはウルデンゴーリン王国で連合のことを知っている数少ない者たちの1人

「主」は連合の役職名。


## ウルデンゴーリン王国


鈴木たちが召喚された国。第六十五世界。欧米風。Web小説用語の「ナーロッパ全開」。討伐はライトウエルマーシュ赤の森で行われる。(Ch.1文中では特に記載していないが)19-20世紀? ヨーロッパ風味+魔法/連合由来の先端技術が混ざった国。魔法があるのが常識なので、「魔獣」や「魔人」はいない。


## 二一世紀連邦


鈴木たちの凪海浦大学がある日本地方が属する国。第六十七世界。


## 亜空間


鮎田たちの師、白い部屋の主がいる「場所」。鈴木は白い部屋の主と遠隔で「念話」ができる。青い部屋(Ch.1第7話)もある。


## 超現象


Ch.1第2話で説明。キミア熱力学(錬金術の流れを汲む学問)研究グループにより2035年に発見された画期的な技術のこと。例えばCh.1第1話では顔の「浄化」に「超現象」が使われる。


「超現象研究A」は凪海浦大学の教養課程必修科目。鈴木、鮎田、畑中、神崎、烏池、桑田はこの科目で一緒のクラスになる。


## 超現巫亜種異端(リアルキミアパンク)


キミア熱力学の亜種であるキミア巫術を超現象と組み合わせた犯罪を重ねつつ、制度や技術の抜け穴を巧みにかいくぐって、活動している組織。


## キミア巫術


超現象を開発した研究者が専門だったキミア熱力学と同じく、錬金術の研究成果を元にした『術』。ただし、こちらは学問とは言い難い。キミア熱力学の亜種と言えるが、似て非なるオカルト思想。

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