タイトルに陰キャな男装姫とあるので、どこか陰鬱な印象を受けるかもしれません。
しかしそのイメージは完全に誤りです。確かに、表面上は陰キャで、引きこもりで、人見知りではあります。
ですが、この姫様(主人公)、とんでもないアホの子です。というか、ぽんこつです。そして表面上は人見知りで陰キャなんですが、その内面は普通の子(アホ寄り)となっています。
ほら、人見知りではあっても、気心知れた相手なら饒舌になるタイプっているじゃないですか。アレです。
だから一人称の地の文(心の声)は、終始明るい感じで読者を楽しい気持ちにさせてくれます。序盤は読者にまで猫をかぶっているのか、エンジンがかかるまで少しかかりますけどね。
独特な癖はありますが、基本的に明るい性格(変な方向にポジティブ)なので、女主人公の中では男性読者受けする性格だと思います。コメディ色も強いので、恋愛ジャンルに忌避感を持つことなく男性読者にも読んで頂きたいところです。
作者様曰く、「主人公のキャラを前面に描ければそれでいい」とのことなので、まさに狙いは成功しているのではないでしょうか。
そしてその他の登場人物たちも、なかなか曲者が揃っています。
中でも特に注目しているのが、タイトルに出てくる冷血皇子。一見するとクールなイケメンなのですが、登場人物の傾向からしてどうやら一癖ありそうなのです。
え? どんな? と思ったそこの貴方。作品をフォローして一緒に物語を追いかけてみませんか?