人気ゲームをやっていたらVtuberの社長にスカウトされてVtuberになりました
トラさん
人生のターニングポイント
「よし!これで3連勝だ。この調子なら5連勝もいけるかも!」
俺は今、レベルガンズというゲームをやっている。
このゲームはバトルロワイヤル形式で、敵お倒すと経験値が溜まり、レベルが上がる。
武器はそこら辺に落ちているわけではなく、試合が始まる前の武器選択フェーズで武器を選択することができる。
レベルが上がると選択フェーズで手に入れた武器を一つランクアップすることができるようになる。
そんな中で戦い抜き、最後の1人まで生き残ることで勝利するゲームだ。
このゲームはさまざまモードがある。
ソロ
最大人数の100人の中で最後の1人になることが目標。多く
の人がここで遊んでいる。
ミックス
ここでは、12人を6チームにランダムに分けて戦うというも
のだ。
総力戦
これは、全員でこのモードに存在するボスを撃破することが
目標だ。
このようなものからレベルガンズは世界中からとてつもない人気を誇っている。
「次の試合だ。次勝ったら5連勝まで後一歩だな」
そう思って新たにマッチングしようとしたらさっきのミックスでペアの人がボイスチャットで話しかけてきた。
『あの、ジルさん。少しいいですか?』
ん?ああ、さっきの人か。何かあったのかな。
『ジルですが、何かありましたか?』
『はい、私はVプロダクションの乃木というのですが、あなたをスカウトしようと思いまして』
Vプロダクションの乃木?どこかの広告で見たような気がする。なんだっけな……あっ!
『Vプロダクションって確かVtuberのグループでしたよね。そして乃木さんが社長をしていたような気が』
『はい、私がVプロダクションの乃木です。先ほども言ったようにあなたをVtuberにスカウトしようと思いました』
俺をVtuberにスカウト?なんで俺なんかをスカウトしようとしてるんだ
『スカウトですか。俺、今仕事してなくていわばニートなんですよ。そんな俺でもスカウトするんですか?』
そう、そうなんだ。
俺は数ヶ月前に不況で会社をリストラされてしまった。そこで前からやっていたこのレベルガンズに八つ当たりするようにハマったんだ。
『もちろんです。Vtuberに今の状況は関係ありませんから。どんな人でもVtuberになる素質がある人はスカウトするんですよ』
そうなんだ。確かにこのままニートっていうのは流石に精神的にもキツかったからVtuberという仕事に就けるのなら結構嬉しいかもしれない。でも
『もしVtuberをやるとしても機材とかそう言ったものを買うお金とかはないですよ?』
そう、そうなのだ。仕事をしてないということは収入源がないということなのだ。
今は前の貯金で生活してるがそこまで買うほどの量はない。
『それは大丈夫です。スカウトした人の機材などは全てこちらで揃えますので』
そうなのか。一応Vtuberはできるんだな。
いやでも、俺ってコミュニケーション能力とかは特に高くないから厳しいかもしれないな。
『でも、俺特に披露するものなんてありませんよ?』
『いやいや、あるじゃないですか。今やっているこのレベルガンズ。この最高ランク《レジェンド》で無双できる人なんていませんよ』
レジェンド?ランク制度があったのか。
夢中でやってたら気づかなかった
これが特技になるなら一応やってはいけそうだけどうまく行くかな
『Vtuberをやったとしてもうまくいきそうにはないんですけど』
『ああ、それなら大丈夫ですよ。先ほどの試合を我々の公式チャンネルで流していたのですかとてつもない反響を呼んでいますので』
え?さっきの試合の映像を?
そう思って慌ててスマホでVプロダクションの公式チャンネルを確認したところ、本当に流していた
『いや、人の許可なく何やってるんですか!』
『こうしたらVtuberになるしかなくなるでしょう?』
『あなたには人の心はないんですか……』
『それで?どうするんですか?』
その急かすような声からは『早く承諾してね』っていう考えが伝わってくる。
『はあ、わかりました。やりますよ! Vtuberを』
『分かりました。では、詳しい説明をしたいので明日Vプロダクションに来てください』
『いや、俺場所わからないですって』
『それなら新宿にありますのでマップで来てください、それでは!』
行っちゃった。
本当にあの人は社長なのか?あんな人が社長だったらすぐに倒産しそうなんだが、いやまあ実際には大手なんだけどね。
人気ゲームをやっていたらVtuberの社長にスカウトされてVtuberになりました トラさん @tetoito
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