作者自身が登場人物を中核に据えてシリーズ化している本作の売りは、狙い通り、主人公コンビの持ち味。幽霊にまつわるトラブルの解決を請け負う二人が、飄々としており、ホラーに似つかわしくなく(褒め言葉です)楽しげです。当人は苦しいのですが。エンタメはキャラが立ってなんぼです。一緒に時を過ごしたいキャラがいる小説はページをめくる指が進みます。