転生する前の僕はアイドル受験生で転生後は有名女子インフルエンサーになってた件について。
ソノハナルーナ(お休み中)
第1話 僕の人生はこの1日で終わった。
『届けこの思い、光れこの青春。僕らのこの先を見守ってくれ』
僕の名前はU。
ロッククロウのメンバーだ。
僕はアイドル受験生として、アイドルと受験生の2足のわらじを履いている。
事務所は大手で僕らは売り出し中のアイドルグループだ。
今は、武者修行で全国を回っている。
今日は近くのホテルに泊まるために近くのコンビニで少し買い物をしようと思う。
僕は食べ物を買ってお金を出している最中に店員さんの顔を見ると店員さんもなんだか無愛想だった。
夜中は特に電灯も少ないし、少し暗いけど別にすぐ近くにホテルがあるから大丈夫かと思った。
でも、大丈夫じゃなかったみたいだ。
少し早歩きでホテルまで歩いていたら、いきなり右の横腹に違和感を感じた。
なんだろうと見てみるとサバイバルナイフのようなものが綺麗に真っ直ぐと僕の横腹に刺さっていた。
抜きたくても抜けないくらいにサバイバルナイフは確か引っかかる場所があってそれがちょうど骨に当たっている感触があった。
僕は静かに察してしまった。
死んでしまうなと。
刺さった場所から出てくる血は止められないし、僕は咄嗟に犯人の人相だけでも見ようと犯人の黒い帽子を取った。
すると犯人はいきなり眩しく光る電灯の下で目を隠そうとした。
だから、僕の血生臭い右手を使って犯人の手を退けようとした。
すると犯人はポケットからもう一本のサバイバルナイフで僕を威嚇して言った。
『お...おまえがい...いけないんだ。のがちゃんと付き合うからいけないんだ。ぼ...ぼくはのがちゃんと付き合ってるのに、お前と浮気したせいで、ぼくののがちゃんがおまえのせいで清らかな聖水が泥水になったんだ。だから、ぼくはお前を殺した後にのがちゃんを苦しめる。お前なんてこの世からいなくなれ!』
そう言って、殺人鬼はUの心臓に向かって思いっきりナイフで刺した。
そして、血まみれになった僕とひょうひょうとしている殺人鬼は電灯の中で僕らだけのストーリーが完成されているようだった。
殺人鬼は僕の買ったおにぎりとお茶に手を伸ばして、その場でむしゃむしゃと食べて、お茶を飲んで、ゴミ置き場のようにその場で全部を置いた。
殺人鬼は僕の目を覗き込むように最後の言葉を口にした。
彼は爪を噛み、たまに血まみれの手で髪を掻きながら言った。
『今までが最高な人生だった分、今日で最低な人生を歩むんだね。でも、お前がいけないんだよ。
お前、イケメン俳優の国広陽一(くにひろよういち)だろ。お前のせいでのがちゃんは綺麗じゃなくなったんだからな。お前のせいだ...お前のせいだ』
僕は彼が僕の視界に消えた後もブツクサと言葉を吐きながら電灯の光から消えていなくなった。
僕は自分が死ぬことを悟りながら、思った。
僕は事務所の先輩に間違われて死んでしまうのか。
僕の最後はこれで幕を閉じてしまうのか。
まだたくさんやりたいこともあったし、ロッククロウとしてやっと知名度も上がってきたのに、僕はこのまま死ぬのか。
長くもなく短くもない人生だったな。
あー、死にたくない。
そして、僕は死んだ。
目が覚めると女子になってた。
転生する前の僕はアイドル受験生で転生後は有名女子インフルエンサーになってた件について。 ソノハナルーナ(お休み中) @eaglet
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