【和風F】古代スイーツ食べくらべ!@「平城のとよほき」

 3月23日・24日に開かれた、奈良時代を体験するイベント「平城のとよほき」に行ってきました(※1)! 


 会場では、古代スイーツが販売されていました。

 古代スイーツについて有名な前川佳代先生(奈良女子大の先生です)の研究成果を奈良のカフェ「ことのまあかり」様が品物にされたものです(※2)。


 前川先生の古代スイーツの本、この日記でもご紹介しております(※3)。

 

 古代ということで奈良時代と平安時代についてがご専門です。

 今回は奈良時代と平安時代との「食べくらべ」ということでした。

 品物は2種類、餅餤(べいだん)と粉熟(ふずく)です。


 購入すると前川佳代先生の解説文の紙が貰えますw


「餅餤」は奈良時代の文献では「餅皮の中に鵝や鴨の肉か卵、もしくは雑菜を煮合わせたものを方形に切ったもの」と出てくるそうです。

 それが「平安時代時代中期頃には甘いスイーツに変化しているようです」とのこと。


 枕草子に藤原行長が清少納言にプレゼントしたという文章があるそうです。

 2024年大河ドラマ「光る君へ」ではそれぞれ渡辺大知さん、ファーストサマーウイカさんが演じてらっしゃいますね。


 購入した「餅餤」のお皿には(温かい状態でいただきました)、奈良時代のものとして「小麦粉の薄皮に鴨と大根の煮たものを」巻いた品と、平安時代のものとして「皮に餡(小豆に甘葛シロップを会え、ナツメと干し柿を入れたもの)」でできた品が入っていました。


 奈良時代がお惣菜で平安時代がスイーツというかんじです。


 実は鷲生はお昼ご飯を食べ損ねてしまっていたので、お惣菜の肉の味がとても嬉しかったですw

 スイーツの方は、砂糖をはじめ甘みに慣れた現代人の私の舌でもはっきり「甘い」と感じる甘さでした。

 ただ、後述する「ふずく」がそれほど強烈な甘みではないので、「甘葛」というより「ナツメ」が甘かったのかな?と感じています。


「粉熟」については、奈良時代の「粉粥」と平安時代の「粉熟」とが同じお皿に入っていました。


 奈良時代に「でん粉を搗き煮固めたもの」=粉粥があり、その中で米で作られたものが「粉熟」であるようです。


 今回販売されていたのは、奈良時代の粉粥については「片栗粉に甘蔦シロップを加えて煮固めた」もので、平安時代は「米粉をベース」にした粉っぽい干菓子に似たものが入っていました。


 片栗粉に甘葛のプレーンな奈良時代の粉粥は、よく言えばやさしい甘さ、悪く言えばぼんやりした甘さです。

 ただ、これは現代の消費社会で口にするスイーツがやたら甘いのでそう感じるだけで、当時の人にとっては十分甘かったのではないかと思います。


 平安時代の粉熟もほんのりした甘さのものでした。

 参考にされた南北朝期の『源氏物語』の注釈書の説明で「五穀を五色に見立て」とあり、それぞれ「青はヨモギと抹茶、黄はきな粉、赤はイチゴ、白はプレーン、黒は黒胡麻」で再現されてました(※2のURLで画像が見られます)。

 それぞれの味がするので一皿で多彩な味が楽しめて良かったです。


 また、「甘葛シロップ」も販売されていたので購入してきました。また家族で楽しみたいと思います。


 この「平城のとよほき」。このように古代の味覚も体験できる貴重な機会なのですが……。


 とーっても残念なことに、お弁当の販売に間に合いませんでした……。

 奈良パークホテルさんの「古代食弁当」、ミジンコブンコさんの「シルクロード弁当」です。


 鷲生は12時半に「七弦琴コンサート」の整理券を受け取り、13時までの開演の間に販売ブースに買いに行ったのですが、売り切れでした……。


「古代食弁当」の方は昨年に食べたのでまだあきらめがついたのですが、「シルクロード弁当」は今回が初めてだったので割とショックでしたw

 未練がましく看板のメニューを写真撮影してきております(ブースにいらっしゃった方にOKいただきました ※4)。


 その私が食べ損ねた「シルクロード弁当」の内容は……。

 ・シュクメルリ(コーカサス)

 ・大盤アゲ(西安)

 ・ナスのヨーグルトサラダ(トルコ)

 ・インゲンのオリーブオイル煮(トルコ)

 ・ビーツのプハリ(コーカサス)

 ・ラぺ、豆のトマト煮込み(トルコ)

 ・プロフ風ごはん(中央アジア)

 ↑

 今、入力していても「食べたかったー」という悔しさwがこみ上げてきますw


 夜型の鷲生にしては、「七弦琴コンサート」の受付に合わせて結構早くに京都を出てきたつもりだったんですが、本当に残念。


 コンサートの開演時間があるのでヨソで昼食を調達できずじまいでした。

(鷲生的には)急いで家を出るのに朝食も抜こうかと思ったのですが、トーストとコーヒーは口にしておいて正解でしたね。

 あと、家族が広島出張からお土産で持って帰ってきた「もみじ饅頭」を念のために鞄に入れていたので、それでコンサートの終了まで持たせることができましたw。


「シルクロード弁当」、また機会がありましたら、ぜひぜひ食べてみたいと思います。



 *****


 ※1 平城宮跡歴史公園「2024/03/23(土) 【3/23・3/24】「平城(なら)のとよほき」 を開催!」


 https://www.heijo-park.jp/news/toyohoki20240323/ 


 ※2 X(旧Twitter)「平城のとよほき」アカウントの「飲食店出店情報

 前川佳代先生&ことのまあかり 古代スイーツ 」


 https://twitter.com/naranotoyohoki/status/1768108894763848051


 ※3 「【和風F】京都府立歴彩館の「ときめく♡源氏物語」その2」


 https://kakuyomu.jp/works/16817330661485429107/episodes/16817330662167192563


 ※4 このメニューの看板の写真をX(旧Twitter)にポストしております。


 https://twitter.com/washu72802210/status/1771868729485267257


 X(旧Twitter)には古代スイーツの写真と、自宅に持って帰ってきた甘葛シロップの瓶の写真も投稿しております。


 https://twitter.com/washu72802210/status/1771867442769277307

 ↑

 古代スイーツ


 https://twitter.com/washu72802210/status/1771868275552432450

 ↑

 甘葛シロップの瓶


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