大河ドラマ「光る君へ」初回よかったですね!&予習におススメ『この世をば』
昨日、紫式部の生涯を描くNHK大河ドラマ「光る君へ」の初回が放映されました。
いやー。予想していたものをイイ意味で裏切る濃いドラマでしたね~。
鷲生は平安ファンタジーを書きましたし、今後も書く予定なので、この大河ドラマ「光る君へ」の放送に注目しておりました。
平安時代がブームになってくれれば、鷲生の作品にもお客様が来てくれるのではないかと虫のエエことを考えているからですw
あ。拙作平安ファンタジーはコチラです。
「錦濤宮物語 女武人ノ宮仕ヘ或ハ近衛大将ノ大詐術」https://kakuyomu.jp/works/16816927860647624393
初めて2024年の大河は紫式部と発表された時は、「よっしゃあ!」と思ったものです。
しかしながら、それと同時に不安もありました。
2024年の「光る君へ」は、大河でおなじみの戦国時代でも幕末期でもありません。合戦シーンなんかもないでしょう。
鷲生は大河ドラマを見る習慣がない人間ですが、大河が好きな人にとってはその辺が人気だと聞いています。
となると、雅やかな平安時代はこれまでの大河とかなり毛色の違ったものになりそうで……。すると、従来の大河ドラマファンが「やっぱり平安モノはダメだ」と失望してしまうのではないかと心配になったのです。
大河ドラマは紅白歌合戦と並んでNHKの看板番組であり、その視聴率の良しあしがいちいちネットニュースになる存在です。
世の中で「やっぱり平安時代ってつまらないよねー」なんて声が上がると、平安時代が好きで、平安ファンタジーを書いて発表しようとしている鷲生には悲しい&困るのです。
ところが!
どうかな……とドキドキしながら迎えた初回放送1月7日。
ご覧になった方も多いかと思いますが、いやあ、凄かった。
金持ち貴族と貧乏人。悪役ミチカネはくっきりとキャラが立ち、狂気を孕んだ東宮はふっきれた悪童ぶり。
為時パパ、就職エントリーであんなこと書いちゃ駄目でしょう……とサラリーマンの共感を得そうなエピソード。
顔は笑ってても目は笑っていない段田兼家。
史実でも、これから結構えげつない権力闘争が繰り広げられるわけですが。
この大河では、史実をこってり濃厚に味付けして供して下さりそうだというのが初回でもビシビシ伝わりました……。
そして、最後10分のあの展開。
それまでのミチカネの人もなげなキャラの描写はこのためにあったのだと思い至りつつも、ええええーーーっという衝撃の展開。
この過去を背負ったヒロインはどうなるの?というヒキの強さ。
この脚本の妙、アマチュア字書きとして「さすが名のあるプロはちゃうわぁ!」と感服しました!
見習いたいものです!
X(旧Twitter)でも高評価続出。長い間トレンドワードになっているようです。
鷲生もなんだか嬉しいですw
ただ、今まで特に平安時代に興味をお持ちでなかった方が困惑されているのが「藤原さんが多すぎる問題」(※1)。
確かに……。
この辺はわりと小説の題材となっていたりするので、そのような作品で予習しておくのもいいのではないかと思います。
鷲生が最近読んで大河ドラマの予習におススメなのが、永井路子さんの『この世をば』。
今は朝日新聞出版から文庫が出ています(※2)。
もちろんタイトルは道長の有名な和歌「この世をば我が世とぞ思ふ望月の欠けたることの無しと思へば」から。
サブタイトルは「藤原道長と平安王朝の時代」。
杉本苑子さんの『散華 紫式部の生涯』も大河の予習になると思いますが、この本では道長を冷酷で傲慢な権力者として描いているので、今回の大河の方向性としては、平凡で気の弱いところもある道長像を設定した永井路子さんの『この世をば』の方が向いているかもしれませんね。
鷲生も昨年、図書館のお正月休みの前借りてきていました。
その時には予約待ちがなかったのですが、皆さん大河のために読もうとなさっているのか、今は予約待ちが出ているようです。
鷲生が借りているのはまだ期限が来ていませんが、明日にでも返しに行こうと思います。
皆々様、今年の大河は面白くなりそうです。
このまま平安ブームよ来たれ! と自分の平安ファンタジーのPVを上げたい鷲生は願っております。
あ、その平安ファンタジーはこちらですよ(念押し)。
雅な宮中モノというよりも、政争や剣戟ありの内容ですから、今年の大河が良さそうだと思う方に向いているかもしれませんよ~。
「錦濤宮物語 女武人ノ宮仕ヘ或ハ近衛大将ノ大詐術」
https://kakuyomu.jp/works/16816927860647624393
******
※1 X(旧Twitter)より「出ない順 試験に出ない英単語」平安京の受付
https://twitter.com/NISE_TOEIC/status/1567346989423276032
※2 朝日新聞出版社 永井路子『この世をば 藤原道長と平安王朝の時代』
https://publications.asahi.com/ecs/detail/?item_id=24522
*****
あと、もう返却するので、付箋を貼っていた箇所を抜き書きしておきます。鷲生自身の手控えですが、永井路子さんの『この世をば』の文章サンプルだと思ってご覧いただければと思います。
文庫『この世をば』(114頁)
「俺はこの女の袿をひきはがしてしまったのだ……。
袿が肩から剥ぎとられたとき、残ったのは薄縹いろの
(284頁)
「いわ君の『納蘇利』である。竜の精を象徴したこの舞にふさわしく、少年の身のこなしは軽やかで、みごとに異形のものの妖しさを表現していた。」
(298頁)
温明殿から綾綺殿はもとより、常寧殿、宣耀殿もあとかたもない。つまり内裏のほとんどが焼失してしまったのだ。昨日までの匂うばかりの木の香に代って、あたりにただよう焼跡独特の異臭の中で
(459頁)
度々の内裏焼失は帝徳薄きがため、神も帝を見放しておられるのですぞ。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます