> 彼の中で膨れ上がってきた自尊心は、彼女の手を払いのけようと猛り狂う。
それなのに、身体は小さく震え、両目からは涙が零れ落ちた。
→この対比めいた描写が素敵ですね。
> いつの間にか空は深い菫すみれ色に変わっている。東の地平の上空には、煌々と輝くベテルギウスが赤い光を放っていた。
短い命を燃やしながら、薄闇の寒空にぽつんと光るベテルギウスに見守られながら、気がつくと丹村は橘の手を握り返していた。
→冬のオリオンの末端に、赤く儚いベテルギウス。
今日の晴れた夜空でも確認できました。とても綺麗な筆致に心が洗われる心地です。
深川我無さまは星が好きなのですか?
私は小説を書いているうちに星を好きになりました。そして書いて思い浮かべてさらに好きになりました。
作者からの返信
刹那様
人の心は不思議なもので、矛盾や相反する二つの気持ちを同時に抱いたり…そういう部分を拾って頂けて嬉しいです!
心が洗われたとまで言って頂けて感無量です(´;ω;`)
冬の星空、綺麗ですよね!
冷たく澄んだ空気がまた、夏とは違う憂いを含んでいて、エモいです(笑)
星は好きですね(*´ェ`*)
でも、考えてみると空模様が好きなのかもしれません!
小説を通して物事の愛着や理解が深まるのは素敵なことですね(*´ω`*)
ふたりの関係は優しき、清らかで……だからこそその崩壊が恐いですね。