最期に
炎天下と言うには少しばかり
空から落っこちた貴方の遺骸。
辛くはなかったか?
寂しくは、なかったか?
出された
強情な、ひどく我儘な貴女の遺骸は、
ひどく寂しい。ひどく静かだ。
空を見上げても、貴女は屹度そこにいない。
何処にもいない貴女は、けれど確かにそこにあって。
一世紀に僅かに満たない短い余生は、
楽しかったか?
死なせてくれと天へ祈った数年、
貴女の願いは大勢に見送られて成就した。
ただ、私達の我儘を一つ聞いてくれ。
もう少しばかり、目を開いた儘でいてくれよ。
詩集「孤独の詩」 口十 @nonbiri_tei
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