第14話 八潮男之神、無旦王子を迎える
今宵は、
日が沈むと、一行は、
わたつみの宮には
つゆ時の空には珍しく、暖かい南風が舞った。
「帆を上げよ。」
水主頭の声が天空に響くと、暖かい風が帆を膨らませた。たちまち雲が流れ、満天の夜空に煌めく星明かりが広がった。北の空に
沖之神島では、渡しの水主衆が、まるで昼間でもあるかのように、暗闇の中でテキパキと準備を整えていた。いよいよ、王子の船が到着すると、引き潮の時にしか現れないわずかな砂浜に、松明が焚かれ、ぱちぱちと音を立てて一行を迎えた。
わたつみ宮の
「
八潮男之神は、派手な仕草はしなかったが、
「ご安心ください。これよりは、われ
翌朝、
「
「われも、早く、その宮に参りたいものぞ。」
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