第13話 海賊の石積船(いしつみふね)
「今回の事、高天原も一枚、加わらせてもらうぞ。高天原の若木神と金拆神の耳に入れずして、このことを進めることはならぬ。」
と念を押した。
翌朝、豊浦宮では、かしこね姫神による朝のお勤めが終わると、
千年前、
もともと、
また、わたつみの宮の
とりわけ
ならば、今回、この防御の堅い海峡を渡って、豊浦宮に侵入した海賊とは、何者であったのか。
「
「このあたりから黄海にかけての海域は、かしこねの海とよばれ、
「なんと、
「こちらにも、腰岳の黒曜石を運ぶのは、
「そうか、
「
浪響も負けじと、張り合った。
「おう、そうであったな。
「腰岳の黒曜石は切れ味が良く、この
「その石積船がなぜ、豊浦宮を襲ったのかと申しておる。」
「そのことであります。近ごろでは、大陸からの逃亡者が増え、奴らの中には、松浦の腰岳や
「ならば、豊浦宮を襲わせたのは、松浦と関わりのある海賊衆であるのか。」
「襲わせたとは、
「そのような
「
「なんとな、越人同士の人狩りが行われているのか。」
「いかにも、先日も、奴らの一団が、石積船を奪って、
「ならば、豊浦宮を襲ったのは、大陸の戦いで敗れた敗残兵が、同じ一族に追い詰められて、やったことであるのか。」
「かしこねの海には、そのような亡者が、日に日に増えております。恐ろしいことであります。」
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