第8話 蘇る若葉
出迎えの船に囲まれた
「高天原より
「高天原阿津耳之命(たかまがはらあつみみのみこと)殿、お迎え~。」
その響きは、待ち受ける多くの人々の声と重なって、船と浪との間を駆け巡り、
豊浦宮では、かしこね姫神が出迎えてくれた。今の
また、同じく三十三代、
「おお、
すると、高天原で「
祭壇の前に静かに歩み寄られると、あめつちの神に深々と拝礼をすまされ、胸に掛けられた
「高天原に
そこに、豊浦宮の世継である
「ただ今、
「
と、
「
「これこそが、
すると、
「われが、
すると、そのひとつひとつが、天空に伸び、また、指と指に絡みついた細く白い根は大地に向かって伸びた。あたりには、
かしこね姫神は驚きもせず、満面に笑みを浮かべて、手にした若葉を
阿津耳は喜びのあまり、
「おおっ、これは、まさに高天原は、若木神の
さらに、かしこね姫神は、
「この若葉は、まさしく若木神の
そう申されると、若葉は、一層、勢いづきて、次々に青々とした新しき芽が噴き出し、茎となって天に伸びた。さらに、若葉の付け根からは、さらに幾筋ものか細き根が生え、磐座を伝って地中深くに潜り込んだ。
茎の先からは、さらに新たな芽が生えて大きな茎となり天に昇った。たちまちの間に、三枚の若葉は大木となって、天にも上る神木となった。その様を見ていた秋津洲の皆々は目を丸くして、口を開けたまま、驚きと喜びの声が漏れてきた。
「おお、これぞ、
「
「
目の前で、
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