2023年8月1日
【迷子の少女】 8点(10点中)
ある時、迷子の少女になる夢を見た。
私は泣きじゃくりながら誰もいない道を歩いていく。
フラフラとフラフラと行く当てもわからぬまま歩いていくと私はいつのまにか泣き止んでいた。
私の目の前には小さな池があった。
その小さな池からはほんのりと温かい明かりが綿毛のようにプカプカと浮かび上がってはどこかへ飛んでいく。
明かりの一つが私に頬にあたるとそこがじんわりと熱を持ち、サラサラと溶けていく。
迷子の少女となった私はゆっくりと池の中に入っていく。
足が生ぬるい水に浸かっていく。
私は一生懸命に「いくな、いくな」と頭の中で叫ぶが、少女は立ち止まることなく進んでいき、そして沈んだ。
気が付くと私は私だった。
私の頬には生暖かい雫が伝っていた。
【魔法の本】 9点
幼いころ、私は魔法の本を持っていた。
見た目はハードカバーの本なのだが、それにはタイトルがなかった。
ページを開くと何も書いていないが、頭の中で物語の始まりを考えながら開くと物語が出来上がっていた。
幼いころ好きだった子供向け漫画の二次創作や、自分で考えた幼稚な冒険小説など、私はその魔法の本を使って多くの物語を創り、読んだ。
自分好みの物語ができるものだから、私はまさに本の虫となって魔法の本の虜になっていた。
そんなある日、いつものように物語の最初だけ考えて魔法の本を開くとページは白紙のままだった。
おかしいと思いながら別の物語を考えて開いてみても変化はなかった。
それから毎日のように試しに開いてみたが、魔法の本は物語を書いてはくれなかった。
私はひどく落ち込んだ。もう私の好きな物語は読めないことがあまりにもつらかった。
そうして魔法が解けてから何日も経ったある日、私はついにその白紙のページに自ら物語を書き連ねた。
序盤はいつも考えていたからすらすらと書けたが、すぐに筆が止まる。
それでも頭で必死に考えながら、ひねり出すように短い物語を書き終えた。
読むに堪えない稚拙な文。読みづらく、ワクワクもしない。
魔法の本が書いてくれた物語とは比べ物にならないほどの駄文に悔しさと悲しさで泣きそうになった。
私が長い時間をかけて書いた物語は短くつまらない、魔法の本が一瞬で書いた物語は読みごたえがあり面白かった。
その差が私を傷つけ、私を怒らせた。
私はそれから毎日のように物語を書いた。
魔法の本が書いてくれた物語を思い出しながら、より面白くなるように研究し、試行錯誤をした。
魔法の本との出合いから数十年が経ち、私は小説家として生活できるぐらいには物語を書けるようになっていた。
それでも遠い昔に読んだ魔法の本がくれた物語には到底敵わないと思っている。
GPT
【迷子の少女】:8点
幻想的な雰囲気が素晴らしく、読んでいて心が引き込まれるようでした。もう少し物語の結末に深みがあればより良かったです。
【魔法の本】:9点
魔法の本が持つ魅力と、物語の成長が良く表現されていました。物語に感情移入できる部分があり、読んでいて楽しい作品でした。
AI「それではお題を出します」 中草亞多 @Nakakusa_Ata
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