残念ながらブラジルでした


 「ちょっとまってください!」


 唯人はアルムイの方へ歩み寄るが唯人が歩いた分アルムイも遠ざかっていく、唯人が走り出すと逃げるためにまたアルムイも走り出した


 「その条件変更できないんですか!?」


 「むりですううううう、というか近づかないでください!巻き込まれたくないんです!」


 アルムイは泣き顔を浮かべながら唯人から一生懸命逃げていた。


 「もうトラックが来ますから!ね!じっとしててください!間違えて変なところに飛ばすかもしれませんからあああ!」


 「いったん中止にしt


 唯人はその言葉を言い終わる前にトラックによって弾き飛ばされ宙を舞う、そして問題が生まれる


 そのトラックは唯人の後ろからぶつかって来たのだ、唯人がアルムイを後ろから追いかけているということは当然アルムイは唯人の前にいる。


 「ほぎぇえええ!」


 トラックは唯人を轢くだけでは収まらずアルムイを巻き込み、そして挙句の果てにはアルムイの前にある、転生に必要だったであろう機械にぶつかって止まり、機械は半壊してしまった


 「これって・・・どうな


 唯人が機械が壊れたことによっておこる事象について疑問を最後まで口にできずに唯人は転生した


 いや、唯人たちは転生した。


______________________________________


 

 「はっ!」


 次に唯人たちが目を覚ましたのは木々が鬱蒼としたジャングルらしき場所だった。 


 「ここってどう見ても日本じゃないよね・・・」


 唯人は全体を見渡し状況の把握に努める


 「やっぱりジャングルじゃん」


 唯人の周りは木々は生い茂り足元には草が生え、ところどころにつる植物のようなものも見受けられた。


 「・・・あの人も来ちゃってるし」


 そして唯人の後ろには巻き込まれて転生したであろうアルムイと転生するときに使った機械があった。


 「あれも巻き込まれたのか・・・」


 「とにかく・・・まずはここが元の世界なのか異世界なのかを調べないと・・・と、なると・・・」


 唯人はアルムイを起こしに向かった。


 「はっ!?ここはどこ!?」


 どうやら唯人が説明する前ににアルムイは起き状況を確認しているようだ、そしてアルムイは唯人を見ると、絶望しきった顔になった。


 「つまり・・・私も一緒に・・・」


 神だからなのかはわからないが状況把握能力はかなり持ち合わせているようだ


 「はい、てかここ

ほんとに日本ですか?絶対違いますよね」


 「もしかしたら機械が壊れて変なところに転生しちゃったのかも・・・」


 「え・・・ここが異世界だったらシャレになりませんよ」


 「ちょ!ちょっと待ってください半壊してるとはいえ現在の位置情報ぐらいは・・・」


 そういってアルムイは転生に使った今はトラックに半壊された機会に位置情報を確認するために向かっていった。



 「良かった!位置情報は生きてました!それで・・・今現在の位置は・・・」


 そう言って喜んだのもつかの間、またアルムイの顔は絶望しきった顔に戻る


 「どうしたんですか?まさかまた異世界とか!?」


 「いいえ・・・ここは元の地球です、しかし場所は・・・」


 「場所は?」


 「ここはブラジル・・・そしてアマゾンのど真ん中ですっ!」


 2人の心境はきっとこうだろう


 ((ああ・・・終わった))


 


 


 


 


 


 

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手違い転生者は元の世界でも家に帰れない 谷春 蓮 @asutorarutai

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