第32話 冬の人気者 ショコラ
冬に需要が伸びるコーヒー豆がある。
それが、ブラジルのショコラ。
ちょっとお高い豆だし、夏場はパラパラとしか注文が入らないのに、冬場は争奪戦になっている。
ブラジルの南で二十ほどの農園で作っているコーヒー豆。
甘い香りでビターチョコのような甘さを感じるコーヒー。
やはり、コーヒー豆もチョコレートも植物の実なので、コーヒー豆が甘味が強ければ、チョコレートに例えられることが多い。
あのモカもそうだ。
モカもコーヒー豆だが、チョコレートに例えられることが多いし、カフェモカに至っては、コーヒーにチョコレートと入れた物を、モカコーヒーと味が似ているからと、『カフェモカ』と呼ばれている。
ひょっとして……ブラジルのショコラの原木は、モカにルーツが??
そう思って調べてみた。
結果……大外れだった。違いました。
まだまだ修行が足らない!
ちょっと滝に打たれてこなければ!
では、ショコラの豆とはどういう豆か。
ショコラのルーツは、どうやらブルボン種にあるようだ。
ブルボン種とは、インドネシアのブルボン島(レユニオン島)で突然変異で産まれた品種。コーヒー豆の名前でよくあるパターンで、ゆかりのある土地の名前がついている。
このブルボン種がショコラのルーツ。
確かに、ブルボン種は、甘味ある豆。なるほど。ブルボン種らしさは、ショコラに受け継がれている。
インドネシアで誕生したコーヒー豆の品種が、ブラジルでショコラというコーヒー豆になって、日本だ冬場に人気。
コーヒー一杯の中に、大きな世界がギュッと詰まっている。
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