第29話 美味しいデカフェ
カフェインレス、デカフェ。つまり、カフェインを抜いたコーヒー。
コーヒーの醍醐味は、カフェインにある! そういう主張もあるだろうが、世の中体質的にデカフェでないとダメな場合もある。
昔、カフェインは接種してはいけない状況に追い込まれた時、「たんぽぽコーヒー」なる物を飲んでみた。
飲んでみたのだが、これは、たんぽぽの根を煎って、コーヒーの風味に似せた物。
正直に感想を言えば、美味しくないこともないが、どちらかといえば麦茶に似た感じ。心にコーヒーなんだと言って聞かせて飲まなければ、コーヒーとは思えなかった。
そこで、コーヒー豆からカフェインを除いたデカフェで美味しい物があれば良いと思うのだが。なかなかそうはいかない。コーヒー豆の専門店でも、取り扱いのある国の豆全てのデカフェが準備できるわけではない。
せいぜい、あって一種類か二種類。
なぜか。
もちろん、需要と供給の問題もあるが、どうやら、コーヒーからカフェインを取り除くためには、設備を整える必要があるようだ。
有名どころでは、カナダやメキシコ。そこにコーヒー豆を持ち込んで、デカフェ処理をするのだそうだ。
なるほど。
コーヒーの産地は、豊かな国ばかりではないし、なかなかそういう技術や設備は揃えられないのかもしれない。
デカフェにしても美味しいだろうなと思うコーヒー豆でも、デカフェ処理された物が出回らないわけだ。
だが、朗報もある。
近年、日本にもデカフェ処理の工場がてできたようだ。これならば、輸入された豆を持ち込むのも容易そうだ。
最少ロットが七キロ……お店なら平気だろうが、個人には多い。一杯が多く見積もっても十五グラム程度だから、四百六……。一年飲み続けても余ってしまうじゃないか!
こ、個人で頼むことはできないだろうが、これは、将来は美味しいデカフェが出回る未来も期待できるのではないだろうか!
将来、様々な種類のコーヒー豆のデカフェが店頭に並び、楽しめるに違いない!
たぶん。
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