第26話 ブラジルのNo.2
等級の話を以前にも書いたが、コーヒー豆の大産地であるブラジルにももちろん等級がある。
何度でも言おう。コーヒー豆界隈よ、そろそろ国際的な品質基準を決めてみようよ。自由度が過ぎないか?
さあ、それはさておき、ブラジルの等級の話。
ブラジルの場合はナンバーで等級を表す。
だから、「ブラジル・サントス・No.2ピーベリー」というのは、ブラジルのサントス港を出港した等級No.2のピーベリー(小さい豆)という意味になる。
ブラジルでは、三百グラムのコーヒー豆の中にどれくらい粗悪豆が含まれるかで等級は変わる。
粗悪豆とは、農作物であるコーヒー豆の生産と加工の工程で、どうしても生まれてしまう欠けていたり生育が悪かったりする豆である。
そしてナンバーは八まで割り当てられて、この粗悪豆が混入している数が少ないほど等級は上になる。
最上級の豆ともなれば、三百グラムの豆の中に粗悪豆はたった四粒以下。
そう! 三百グラムに粗悪豆が四粒以下で初めて最高級豆であるNo.2を名乗れるのだ!
え、No.2?? またまた筆者の誤植だな! なんてご心配は無用。
今回は、誤植ではない。本当に最上級がNo.2なのだ。
では、No.1とは?
それは、幻の豆。百パーセント粗悪豆の混ざっていない物理的にあり得ないコーヒー豆。
それがNo.1であり、もちろん販売なんてされていない。
だから、ブラジル豆の最上級は、No.2なのだ。
ブラジルのコーヒー豆職人達の心意気を感じる小粋な等級。
いつでももっと高みを目指すブラジルのコーヒー豆へのこだわりが、この等級設定に込められている。
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