溜息
何とも残念なことだ。
辛うじて口の中に残っていたコーヒーのアロマの残りを、口惜しいように吐き出して溜息をつく。
このまま飲み続けてコーヒーアロマを店内の中全て満たすまで振り撒いてもいいのだが、それでは今日ここに来た本来の目的を逸してしまいかねない。
いや、別にこのこくゆたかブレンドを全て飲み干してまた頼んでしまってもよいのだ。
財布の紐もこのこくゆたかブレンドの為と言えばそれが緩む事も許せるものだが、問題はコーヒーに含まれるカフェインなのだ。
私が左腕内の小さい腕時計を覗くように見ると、それはもうすぐ良い子寝る時間に迫っている事を指し示している。
という事は言わずもがな飲み過ぎれば目はギンギンになり、今夜は眠れない夜になってしまう。
勿論相手はコーヒーなのであって何も煽情的な意味ではないのだが。
いやそういう意味であってほしかった。寂しいなあ。
・・・さて少しというよりもかなり脱線してしまった気がするがこの話は置いておいて、本来の目的の森村ブレンドを頂く事にしよう。
夏祭りとあの人の影 斧田 紘尚 @hiroyoki_naoyoki
★で称える
この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。
フォローしてこの作品の続きを読もう
ユーザー登録すれば作品や作者をフォローして、更新や新作情報を受け取れます。夏祭りとあの人の影の最新話を見逃さないよう今すぐカクヨムにユーザー登録しましょう。
新規ユーザー登録(無料)簡単に登録できます
この小説のタグ
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます