第3話 ツンデレ河流
「やっぱり、情報は伝わっていたんじゃないか」
と俺は
「暑いから、俺も抱き付いていいか?」
冗談半分で言ってみる。すると、
「はい、どうぞ♡」
そう言ったのはペルセで、
「
俺は思わず、ツッコミを入れてしまった。
暑い中、くっついても汗を
ムーッ!――と今度はペルセが
さっきまで機嫌が良かったのに、いったい
「どうせ、姉さんとは連絡を取り合っているんだろ?」
無理矢理、俺に抱き付いて来ようとするペルセの頭を
ペルセと一緒にいる
そもそも、ペルセを『連れて来い』と言ったのは里の長老たちである。
「そういう事じゃないんだけど……」
征一郎に言っても、仕方ないわよね――と氷那姫に
「せーいちにゃーだから仕方ないにゃん☆」
師匠まで同意する。更には、
「そうですね、セーイチさんだから」
ハァ—―と溜息を
俺に抱き付くのを
(いったい、俺の
これだから、女性は苦手なのだ。
まあ、いいわ――と氷那姫。
「改めて、自己紹介をします。わたしは『氷柱氷那姫』……」
この
いったい、俺が
「のあーっ! 見付けた!」
と別の少女の声が響く。面倒なのに見付かってしまった。
「俺は居ないと言ってくれ」
氷那姫に頼んだのだが、
「もう、手遅れよ」
と
「
と首を
「見ていれば分かるにゃー」
と珠子師匠。ヤレヤレと肩を
まるで俺が原因みたいな態度は
やがて――はぁはぁ――と息を切らせ、やって来たのは黒髪ツインテールの少女。
もう一人の幼馴染み『
昔は髪も短くタンクトップに短パンと少年のような
「ちょっと、
と文句を言う香夏子に対し、
「だって、バスの時間に
と氷那姫が返す。
「
俺の問いに、
「バカっ! そんなワケ――て
悪態を
だが、それも
「べ、別に、征兄に会いたくて急いできたワケじゃないんだからねっ!」
フンッ! 勘違いしないでよね――とそっぽを向かれてしまう。
どうやら、
説明を求めて氷那姫へ視線を送ると――
「カレンダーに丸をつけて、
もごっ!――と氷那姫。
「わわわわわっ!」
と騒ぎ立てる香夏子に口を
相変わらず、騒がしい
「すっかり可愛くなったから、分からなかったぞ……」
久し振りだな――と俺が挨拶をすると、
「えっ! 可愛い♡」
そう言って頬を染め、両手を頬に当てると――イヤン♡――とした後、
「あ、あたし、そんなに待っていたワケじゃないんだからねっ!」
バカッ!――と捨て
いったい、
「こんな感じにゃ~♪」
と告げる珠子師匠の言葉に、
「なるほど、よく分かりました」
と答えるペルセ。こっちはこっちで、
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