充電

勝利だギューちゃん

第1話

「今日も疲れた」


俺は自販機で、アイスティーを買った。

ルーレットが回る。

おっ、当たった。

ラッキー


同じアイスティーのボタンを押す。

また回る。


でも、俺は立ち去る。


「あっ、当たりましたよ」

後ろから声がする。

「あげるよ」

「じゃあ遠慮なく」


2回も当たるなんて、めったにないが、お裾分け。


近くの公園のベンチに腰を下して、アイスティーを飲む。

上手い。

お酒の飲めない俺には、これが命の水だ。


さすがにこの時間だと、人はいない。

夜の10時だ。


「あっ、よかった。間に合った」

ひとりの女の子が息を切らしてはしってきた。


女の子と言っても、俺と同い年くらいか?


「どうかしました?」

「さっき、当たりのジュースをおごってもらった者です」

「気にしなくていいよ」

「そうでなくて・・・あの後また当たったんです」

「そうなの?」


4回続けたのか?


「で、これ最後のアイスティーです」

「わざわざいいって」

「いえ、さすがに」


女の子はアイスティーを差し出して、去って行った。


あれ?

何で俺がアイスティーが好きってわかったんだ?


まあ、いいや。

充電完了。


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充電 勝利だギューちゃん @tetsumusuhaarisu

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