脳内妄想 🦕
上月くるを
脳内妄想 🦕
ボタニカルアートに描く花すみれ
おぼろ夜の鹿鳴館のシャンデリア
老鶯になりほろほろと鳴きにけり
マチュピチュの遺跡に立てば雲の峰
餡蜜を際限なしに食べてゐる
密林に吹けるサックス木下闇
敦煌の砂ぢんにまみれ秋高し
人界と異界のあはひ螻蛄鳴く
大陸の風ぐわうぐわうと鷹渡る
暗譜せるラフマニノフや野分後
月の砂漠ひもでむすんだ瓶になる
ゴーギャンの絵に棲む吾や仏桑花
虹色のアルパカ飛ぶや黍嵐
憧れの鯨になりし海豚かな
子らと犬さんざめきたる秋日和
憂愁に寄り添ふてゐる虫のわれ
恐竜の首の伸びたる柘榴かな
長き夜によだかの星の瞬ける
高原を駆けめぐりたる虎落笛
冬麗や日向を拾ひぽくぽくと
脳内妄想 🦕 上月くるを @kurutan
★で称える
この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。
カクヨムを、もっと楽しもう
カクヨムにユーザー登録すると、この小説を他の読者へ★やレビューでおすすめできます。気になる小説や作者の更新チェックに便利なフォロー機能もお試しください。
新規ユーザー登録(無料)簡単に登録できます
この小説のタグ
同じコレクションの次の小説
関連小説
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます