第1章読了時点でのレビューです。
本作、ただのあまあま学園ラブコメではありません。
主人公が(ある意味で)生徒会のクビを言い渡されるところから始まる、追放ものの側面もあります。
そして、流行りの要素を上手く取り入れつつも、飽きさせない工夫があちこちに凝らされています。
憧れの生徒会長から手酷く扱われたかと思えば、慕ってくれる可愛い後輩が現れる。
生徒会長の傍若無人に振り回されたかと思えば、後輩の優しさに癒される。
そう、交互に来るんです。辛いのと甘いのが。これは無限に摂取できるやつ。
また、この生徒会長のキャラが上手い。いるいる、こういうパワハラ上司!
舞台は学園の生徒会ですが、社会人の方がこのリアリティを実感できるんじゃないかなと思います。
読者は誰しも彼女のざまぁを待ち望むことになろうかと思うんですが、これまた引きの上手いこと。
現状どんどん彼女へのヘイトが溜まっていますが、すかさず入る後輩ちゃんとのラブラブシーンのおかげで、ざまぁ焦らし展開へのストレスを感じません。
まっすぐで努力家な主人公にも好感が持てること。生徒会の他のメンバーもしっかりキャラが立っていること。(私の推しは、有能ギャルな副会長・美ノ梨ちゃんです)
そしてさりげなくリーダビリティの高い文章で、すらすら気持ちよく読めます。
大人気の理由も納得の本作。ぜひぜひ、お読みください!