第3話
今日はオフの日だ
といっても僕に"友達"と言える
人は居ない、たとえ悪人だとしても、
国を裏切ったものでも、
友達になれたかもしれない人の命を
未然に救ったとしても、
僕は人殺しだ、そんな奴と
友達になりたいとは思わないだろう。
今日もジムに行くことにした
たとえオフだといってもやる事はない
趣味もなければ家庭もない
家にいても無駄なことを
考えてしまうだけだ
いつものジムにいき
いつものトレーニングをした、
数時間が経ち日も暮れてきた
汗だくになった服を着替え
家に帰る
いつも通る道だ、
何も面白いことは起きない、
「あのーちょっといいですか?」
ジムの方から声が聞こえる
「これ落としましたよ!」
と端っこに少しだけ血が滲んでる
タオルを持って走ってきた
殺し屋として現場に自分とわかる証拠を落とすのはありえないことだ
たとえ今日がオフだったとしても
関係ない
「ありがとうございます、」
少し警戒しながら礼を言った
「僕も帰りこっちなんで途中まで一緒に行きませんか?」
断りたいが落し物を届けてくれた
恩人だし仕方なく
一緒に行くことにした
「なんの仕事してるんですか?」
殺し屋ですとは口が裂けても言えない
多少の焦りはあったが冷静に答えた
「警備員です」
「だと思いました!
めっちゃ筋肉すごいっすもんね!」
「週何でジム通ってるんですか?」
「仕事ない日はほとんどですかね?」
何気ない世間話を10分ほど続けた
「俺家こっちなんで、じゃあまた、
おやすみなさい」
そう言って走って帰っていった
また会いたいな、
人と関わることの楽しさを知った
夜だった
時刻は22時を回っていた
家に帰りに風呂に入る準備をしていると仕事用のスマホがなった
「次の任務だ」
その一言だけで電話は静かになった
家の前には車が止まっていた
仕事着に着替え車に乗る
「今日はこいつだ、
職業なし 歳は20後半
名前はイリーン・ルーン
先日の殺し屋殺しの犯人だ
裏で動かしてやるやつが
確実にいるんだがそいつまでは分からない、まだこの殺しは続くと思うが
威圧にはなると思う」
「分かりました」
そういい僕は
イリーン・ルーンの自宅へ向かった
「終わりました」
また1人殺してしまったいや、
また世界を平和にしちまった
もう罪悪感などはない
これが俺の仕事だ、
警察でも手に負えないような
悪に手を出さなければ
こうはならなかったのにな
死体を片付けながら呟いた
「今日もご苦労ではまた」
こちらの返答を聞くまでもなく
仕事用のスマホは静かになった
その日は帰ってすぐに眠りについた
「次の依頼だ」
これが僕の仕事だ、
裏切り者 @ridond1
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