階段を上って、南校舎2Fへ

俺は、迷わず2階へ行くことにした。


同じように南校舎2Fに行こうと階段を登る5名ほどの生徒。ヒロコも一緒のルートを選んだらしい。

やはり、体力の余っているうちに階段を使おうと思っているのだろう。


「はぁ、はぁ」


みんないいポジションの取り合いで肩がガンガン当たる。


踊り場では、手すりをつかんでスピードを殺さずに登った。

名古屋のテレビ塔で練習した甲斐があった。



「どけどけー!」


がたいの良いラグビー部。5組のゴロウ。

タックルを繰り出すかのごとく、ドスドスと集団のトップの躍り出ようとする。


それを見た、2組のサクラは、シャカシャカと何かを振って、シューっと前方の廊下に吹き付けた。


途端に廊下が凍る。


『2つに分かれた生徒だが、2組のサクラが魅せたー!「制汗剤 北極のかほり」!その場を凍り付かせるほど清涼感のある制汗剤だ!そもそもこれは文具なのか!?』


文房具の概念は多岐にわたる。一説によれば、本以外はすべて文房具だと言う人もいる。


ソフトテニス部のサクラは、部活のあとも制汗剤のいい匂いを振りまいていた。そこに目を付けたスポンサーが提供したのだろう。


Rタイプで、広範囲に影響がある。


ゴロウは、派手にこけて、そのままトイレに突っ込んだ。


僕は、少しスピードを落とし、なんとかこけずに済んだが、何人も転んでいた。

ヒロコが気になって振り向いたが、なんとかこけずに付いてきている。


「ちょっと、前見て!集中して!」


ヒロコに怒られてしまった。


「ごめん」


前を向き、渡り廊下へ向かう。


前を走るサクラを何とかしたい。


ポケットのSSAをそっと触る。


*********選択肢を選んでください*****************


渡り廊下でSSAを使う。


https://kakuyomu.jp/works/16817330660879705729/episodes/16817330660883594455


まだSSAを使わない。


https://kakuyomu.jp/works/16817330660879705729/episodes/16817330660883723239


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