まだSSAを使わない。
SSAは、まだ、使いどきでは、ない。
もう一つのルートを通ってきたグループとも合流し、
残るは、
1組のノリコ、タカヒロ
2組のサクラ
4組のフミヤ(俺)、ヒロコ
9組のミナコ
だ。
北校舎の視聴覚室にはほぼ同時で、滑り込んだ。
俺が到着するまでにSSAでの激しいバトルがあったのだろう。
「ぐはぁ、はぁ、はぁ」
みんな肩で息をしている。
視聴覚室の真ん中に、3つのボールがあった。
それをヒロコとミナコが真っ先にとった。
最後の1つを取ろうとしたら、
「させないわ!」
サクラの「制汗剤 北極のかほり」で、一面氷漬けにされてしまった。
残念なことにサクラも滑って転んでいる。
もう少しで手がとどく・・・
最後の1つ・・・
「きみにきめた!」
手にした途端
ぎゅぃぃぃぃぃぃぃん!
警報が鳴り響き、廊下の方で大きな音がした。
『ただいま、防火シャッターが降りました。復路は、校舎内を通ることはできません。健闘を祈ります』
暴力行為禁止のルールのため、この時点で、優勝の可能性があるのは、ボールを持っている3人に絞られた。
『ここで、2人が一気にSSAを使った!』
激しい声の中継に、ヒロコを見た。なんと、鼻に練り消しを詰めている。
『4組のヒロコは、Mタイプ「香り付き練り消し マッスルの香り」だ!この匂いを嗅いでいる間、筋力100倍!』
なんと、ムキムキになったヒロコが窓から飛び降りるのが見えた。
あの、清楚なヒロコが、鼻に練り消しを詰めて、ムキムキゴリラになってしまうなんて・・・
『ただ、匂いに慣れてしまうと、肉体増強の効果がなくなってしまうぞ!気をつけて!』
たしかに、匂い付き文具は、慣れてしまうと、どうってことなくなってしまう。
ミナコも窓から飛び降りるのが見えた。
手には、何かを付けている。
それで、校舎の外側にあるパイプをつかんで下りている。
『9組のミナコのSSAもMタイプ!「入れ歯が抜けたおばあちゃんの消しゴム」だ!手に付けることにより、その入れ歯の力で、握力が増強される!』
昔、シャーペンの替え芯を買う毎にくじ引きでもらえた遺物のリメイクだと!?
欲しすぎるじゃないか。
********************
俺も飛び降りる。
https://kakuyomu.jp/works/16817330660879705729/episodes/16817330660884671343
非常階段を使う。
https://kakuyomu.jp/works/16817330660879705729/episodes/16817330660884969837
********************
*
*
*
*
*
*
*
*
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます