第2話1日目 続

静かな住宅街に君の靴の音が響いていた。何故か君を家に入れることについてどうも思わなかった。僕は割と常識もあると思っていたのにこの行動に至った理由がよくわからない。でもすごく幸せな気分だった。



とにかく君は空っぽに見えたから、僕はご飯を作り食べさせてみた。置いておいても食べることをしないため、スプーンですくい口の前に持ってきてあげた。君は生きることを放棄しないでくれた。本当によかった。このまま連れてきたはいいものの、飲まず食わずだったら僕はとてもめんどくさいことになっていただろうか。食べてくれたことに安堵したからか、僕は睡魔に襲われてしまった。うとうとと半分夢の中にいるような時に君が少し笑ってくれたような気がしたんだ。別に勘違いでもいい。

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誰かの花嫁 渉澄透桜子 @watazumi

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