だから僕は先輩と、この喫茶店を繰り返す

ラーさん

だから僕は先輩と、この喫茶店を繰り返す

「ねぇ、後輩くん」


 先輩は顔の前にはらりと落ちる長い黒髪を耳にかけながら、その白く華奢な指で持つコーヒーカップを柔らかな手つきでソーサーに置くと、眼鏡の奥に覗ける彼女の気の強い性格そのままの切れ長の目を鋭くむけて、静かな声で僕に問い質した。


「これ何回目?」

「何回目って……学校帰りによく寄る喫茶店ですよ? 来た回数なんて覚えてる訳ないじゃないですか」


 そんな先輩の強い視線を困り顔であいまいに受け流す僕は、「やっぱり先輩はまた気づいてしまうよな」と内心に思いながら、この会話が終わりの始まりにならないようにするべきことを必死に考えていた。


「誤魔化すな」


 じとりとした目で睨む先輩は厳しくて、僕のはぐらかしなんかには乗ってくれない。


「誤魔化すだなんてそんなひどい。僕の誠実さは先輩もよく知っているでしょう?」

「そうね、後輩くん。そのマメさと犬みたいな可愛げは、あなたとの交際の決め手となったことだから、当然よく知っているわ」


 先輩は口元だけにこやかに微笑みながら、けれど温度の低い視線は変わらずに、その白く長い綺麗な指を僕に差して言う。よく手入れされた薄ピンク色の先輩の爪が、艶やかな光沢で僕の視界にちらつく。


「だから不自然」


 何がと僕が聞き返す前に先輩は、テーブルの隅に置かれたシュガーポットを引き寄せて、そこから角砂糖を取り出してコーヒーに一つずつ入れ始めた。


「いつも砂糖を三つ入れるわたしがブラックでコーヒーを飲んでいるのに、なんで何も言わないの?」


 言葉通りに三つの角砂糖をコーヒーに入れてスプーンで混ぜる先輩は、「どう?」という顔で僕の不誠実を暴くように言葉を続ける。


「それはこれが初めてのことじゃないから。違う?」

「すみません、気が付きませんでした。僕もまだまだ至りませんね。精進します」


 僕は頭を掻きながら謝罪と反省の言葉を並べて逃げる。不誠実と知りながら、先輩の信用を裏切りながら、けれど僕は僕の望みのために誤魔化しの言葉を並べ立てた。罪悪感を覚えても、これは惜しんではならない代償だった。

 けれど先輩は追及を止めない。


「で、これ何回目?」

「えーと……先輩がブラックでコーヒーを飲んだ回数ですか? これが初回でないならちょっと僕には……」

「ほう、あくまでシラを切る気か。生意気な後輩くんだね。じゃあ言い方を変えるわ」


 腕を組んでソファーの背もたれに寄り掛かった先輩は、「ふむ」と視線を店内の時計に一度むけてから僕の方にむき直り、端的に自分の置かれている状況を的確に言い表した。


「これ何周目?」


 眼鏡の奥から僕を見つめる先輩の少し黒目の大きい瞳はまっすぐで、僕は気圧される心を叱咤しながらあくまでシラを切り続ける。


「……何周目とは?」

「ふむ、いい覚悟だ」


 怒るよりもこれだけ追及されて態度を変えない僕に感心したように頷く先輩は、まったく先輩らしくてまいってしまう。


「……違和感があるのよ」


 先輩はこのままでは埒が明かないと思ったか、組んだ腕を解いてテーブルに頬杖をつくと、店内の様子を見渡しながら先程までとはトーンの下がった弱い声で話し始めた。


「確かにこの喫茶店には何度も来ているわ。あなたとは百回じゃすまない回数。でもね、おかしいの。この喫茶店おかしいのよ。何度来たって他のお客の顔がこんなにも見覚えのある顔ばかりなのは不思議だし、店員も前は日によって違ったのに最近はいつも同じ顔ぶれに見えて――」


 木目調のシックな内装を暖色系の照明でレトロに演出した喫茶店内。先輩はそう話しながら革張りのソファーに座る店内の他の席の客と、席の間の通路を注文と配膳に行き来する店員の顔を一人一人、不気味なものでも見るようなまなざしで確認していく。


「あの四人で俳優の不倫報道の話をずっとしているおばさんたちも、あの一人でケーキを食べているスーツのおじさんも、これからお客さんの前で少し水をこぼしてしまって謝りながらテーブルを拭くあのウェイターも――」


 予言のように言う先輩の視線の先で、新しく入店した客に水を出している店員が「申し訳ございません」と頭を下げながら、慌ててテーブルを拭いている後ろ姿が見えた。


「全部どこかで見た記憶があるの」


 眼鏡の下で怯えるように眉根を寄せる先輩は、「気のせいですよ」と話を遮ろうとした僕の機先を制すように、「それに」と言葉を繋いで今度は窓の方を見遣った。


「それに、ずっと夏が続いている気がするの。梅雨の雨どきに来た記憶はあるのに、それがずっと遠くて――何年も昔のことのように感じられて、思い出そうとすればするほど記憶があいまいになっていく感覚があって――」


 喫茶店の格子窓のむこうは焼けるように白い夏の陽射しで、店内と冷房で隔絶された夏の景色はアスファルトに立ち上る陽炎に溶けるように、その輪郭をあいまいに揺らしている。

 白昼夢のように頼りなく現実感のどこか遠い――けれどジリジリと心を焼いてくるような、そんなぼんやりとした焦燥を抱く白い風景。

 その夏の景色に寒気を覚えるように、先輩は自分の腕をさすりながらギュッと抱き締めた。いつも強気の先輩の弱々しい姿に僕の胸がきしむ。


「……それで映画や小説にあるみたいなタイムリープの周回をしてるって言いたいんですか? 話が飛躍し過ぎですよ」


 けれど僕は、それでも事実を誤魔化さなければならなかった。


「今日は何日ですか? スケジュール帳にはいろいろ書いてありませんか?」


 僕に問われて先輩は鞄からスケジュール帳を取り出し、ページをパラパラとめくり出す。黄色いカバーの、僕がクリスマスプレゼントに先輩へ贈ったスケジュール帳。


「確かに手帳には書いてあるわ。今日は七月十四日で、前の日のことも書いてあることからうっすらと何があったかは思い出せる。でも――」


 先輩の曇り眉は晴れず、不安のまなざしは助けを訴えるように僕の目を窺う。


「この喫茶店の記憶しかないの。鮮明に思い出せる記憶が、あなたとこの喫茶店にいる記憶しかないの」


 それでいいじゃないか、それで。僕とここにいる記憶だけあれば十分じゃないか。それだけが鮮明であれば、他の記憶なんてすべてなくたって構わないじゃないか。僕はそれでまったく構わないのに――、


「ねぇ、わたしたちこの喫茶店に入る前に何してた?」


 そう思いながら僕は、けれどそうは言えずに先輩の言葉を聞き続ける。


「それは学校から帰る途中で――」

「その前よ。学校で今日はなんの授業を受けた? 昼食に何を食べた? あなた以外に誰と話をした? 思い出せないの。何も思い出せない――」

「落ち着いてくださいよ、先輩」


 先輩は話すほどに動揺し、声は震えを増していく。僕はテーブルに身を乗り出して先輩の肩に手を置き、できる限りの静かな声でその動揺をなだめた。先輩の顔が僕を見上げて動き、はらりと揺れた長い黒髪が、肩に置かれた僕の手をくすぐるようにさらりと触れる。


「きっと疲れているんですよ。そんなことよりもうすぐ夏休みなんですから、どこ行くか予定を考えたりしませんか?」


 努めて優しく明るい声で、僕は未来の話を口にした。けれど先輩は、とても悲しく泣き出しそうな顔で僕の手を肩から払い、


「そんな日、来ないでしょ? ここから抜け出さないと」


 そんな未来を否定する。


「喫茶店を出た記憶はあるの。でもその続きが思い出せない。特に最近の記憶が思い出せない。家に帰った記憶すら思い出せない。それで気づいたら、またあなたとこの喫茶店にいる。見た記憶しかない光景が続くこの喫茶店に、またあなたといる。そんなことありえないのに、ありえないはずなのに、理性が否定していても、直感がそう訴えてくる。この喫茶店に閉じ込められているって――」


 先輩は募るように話しながらテーブルに手をついて立ち上がり、そして縋るように僕の腕を掴んだ。


「あなたはきっと知っている。わたしのこの直感が正しいことを。だからこれからいろいろ話して理由をつけて、わたしを喫茶店の外に連れ出して、それでまた同じ時間を繰り返すつもりでいる。わたしはそれを何度も経験している。だからあなたは知っている」


 そう僕の腕を揺さぶる先輩はどこまでも僕の先輩で、賢くて、鋭くて、自分の直感を信じて、まっすぐに突き進んで、その眼鏡の奥に輝く強い意志のまなざしが眩しくて、


「この繰り返しから抜け出す方法があることを、きっとあなたは知っている。あなたとここに居ること以外、何もはっきりと思い出せないから。きっとあなたがその答えを知っている」

「何を根拠に――」


 僕は何もかも見抜かれながら、その先輩らしさに心地よさを覚える自分に嘲いつつ、それでも諦め悪く袋小路に追い込まれたネズミが残されたわずかな暗がりに逃げこむように姑息に言い逃れようとする。


「直感。あなたが優しく誤魔化すから確信できる直感」


 けれど先輩の言葉は眩しく、暗がりなんか簡単に払って惨めで醜いネズミの姿を白日にさらしてしまう。

 追い詰められて、だからネズミは卑怯な言葉を尽くす。


「僕を疑うんですね」


 ずるい言い方。嫌われる言い方。それでも構わないと発した僕の言葉に、けれど先輩は首を横に振って、まっすぐに答えた。


「違う。信じているから――だからきっと理由がある」


 先輩は目をそらさない。黒目の大きい先輩の瞳。信頼の瞳。切れ長で少しきつめに見えるけれど、まっすぐな心根と思いやりが伝わってくる綺麗なまなざし。そんな先輩の目に見つめられても、問い質されても、それでも、それでも僕は――、


「それでも僕は――言えません」


 先輩のまなざしに耐え切れず、目をそらした僕は自分のエゴを恥じながら、それども目の前のこの人を失いたくなくて、手放したくなくて、この信頼を裏切ってでも、他のすべてを失ってでも、口をつぐんで答えなかった。答えたくなかった。

 なのに先輩は呆れもせず、怒りもせず、悲しみもせずに、僕の頬にその白くやわらかい手を触れて、伝わるあたたかな熱とともにそらした顔を自分にむけ直させると、ただただ純粋な疑問を問うように、短くその言葉を口にした。


「なんで?」


 なんで? なんでだなんて、そんなことを訊かれたら答えてしまう。そんなまっすぐに負の感情もない一言で問われてしまったら答えてしまう。するりとそんな言葉を胸に入れられたら、僕はあっさりと答えてしまう。理由なんて単純で、ずっとずっとそれだけで繰り返していて、だからきっとこんな呪いのような状況になってしまっていて、それだからこそ僕は永遠だって捧げてしまって構わないと思って、思って、思い続けて、こんな、だから、こんな――なのにそんなことを訊かれてしまったら、僕は、僕は答えてしまう。


「先輩を――あなたを愛しているから」


 そしてきっと、あなたのことだからそれですべてに気づいてしまう。


「あ」


 先輩のその表情で、僕は終わりを知った。

 一分でも、一秒でも、先輩と一緒にいたくて、誤魔化し続けてきたすべてが失われたことを知った。

 気づいてしまった先輩は最初だけ驚いたけれど、すぐにとても腑に落ちた顔をして落ち着くと、静かに目を閉じて、僕がずっと隠し続けてきた事実を受け入れたのだった。


「そうか。わたし、死んだのか――」


 確認するようにそう口にした先輩は、目を開けて僕を見ると、恥ずかしさと申し訳なさと愛おしさが入り混じったような顔をした。


「死にたくない――いや、別れたくなかったんだ」


 そう言って先輩は僕の頬を両手で挟み、その手触りを、その熱を、僕の存在を、心に沁みつけるように指を這わせた。

 僕の涙がその指を濡らす。


「……先輩が事故で、この喫茶店から出て僕と別れた後に交通事故で亡くなって、それからひとりでこの喫茶店に来て、そうしたらここに先輩がいて、ここが過去で、先輩が死んだ日で、入店してから出るまでの時間をずっと繰り返していて、きっと先輩は幽霊で、死んでからも僕と一緒にいたくて、それで僕を思い出のたくさんあるこの喫茶店に閉じ込めたんだろうけど、それが僕には嬉しくて、とても、とても嬉しくて、だからずっと先輩といたくて、だからずっとずっと繰り返して、繰り返して、繰り返して――」


 言い募る僕の声はだんだん涙の色に濡れていき、どんどん声にならなくなっていく。先輩はそれをずっと黙って聞いてくれて、そして僕がもう泣く以外に何もできなくなってしまうと、自分の席を離れて僕を抱き締めながら、そっとソファーに座らせた。


「うん、うん、そうね――」


 そしてあやすように僕の背中をなで続けてくれた。


「――それで何周目だったの?」


 僕が少し落ち着いてくると、そこで先輩はさっき僕がはぐらかした質問をもう一度した。僕は泣き腫らした顔を見せたくないのと、馬鹿みたいな回数を正直に教える恥ずかしさから、先輩の肩に顔を埋めたままの格好で答えた。


「一万くらいまでは数えてました」

「ごめんね、付き合わせちゃって」


 自分でも笑ってしまう執念の回数を、先輩は笑わずに優しい声で謝った。そして胸を押して自分の肩に隠れた僕の顔を引きはがすと、先輩は僕と正面からむき合った。


「こんなに束縛しちゃうほど、あなたのことが好きだったんだね、わたし」


 そこには先輩の涙があった。いつも僕に年上の澄ました余裕を見せつけて強くカッコよかった先輩の顔が涙に崩れ、ぽろぽろとこぼす涙が愛しくて、悲しくて、せつなく胸をかき乱すから、だから僕は先輩の手を掴んでその泣き顔に言い迫る。


「じゃあ、ずっとここにいましょうよ」

「ダメよ」


 だけれど先輩は首を横に振り、かわりに握られた手を引いて僕を立ち上がらせた。


「気づいちゃったら無理だもの。わたしは年上で、あなたの先輩で、だからあなたの未来を奪い続ける、そんな重くてカッコ悪い女じゃいられない――」


 そしてそのまま僕の手を逆に掴んで歩き出した。その行き先に僕はハッとする。


「だからここを出るの」

「イヤだ」


 手を引いて止めようとする。けれど歩く先輩は何か不思議な力でも働いているかのように、女性とは思えぬ力で僕の抵抗を意にも介さずどんどん足を進めていく。喫茶店の出口へと、この繰り返しの出口へと、どんどん足を進めていってしまう。


「イヤだよ」


 僕の情けない泣き声は、僕を引っ張る先輩の手がだんだんと透けていくのを見て、悲鳴の響きを帯びていく。先輩が消えてしまう。先輩が。もうこの喫茶店は繰り返さない。先輩がここを出ることを選んだから。もうこの喫茶店は繰り返さない。繰り返しはもうおしまい。


「――イヤだ!」

「ここを出れば――」


 引きずられながらイヤイヤと子供のように首を振る僕に、先輩の声はどこまでも優しく、慈しみに溢れ、そして強い意志を秘めていた。


「ここを出れば、あなたに未来が訪れる」


 そんなのいらない。未来なんて捨てた。先輩だけが、あなただけが僕のすべてだ。


「わたしのことは過去にしなきゃいけないの」


 そんなカッコつけ、今さらひどい。


「だから、さよならなの」


 何がさよならだ。そんな涙の混じった声でさよならだなんて、本当にただのカッコつけだ。


「先輩――」


 喫茶店の扉が開く。外。白昼夢のような白い太陽に眩しい世界。照り付ける熱気が肌に迫る生きた夏の空気。生者の世界。

 そこへ先輩は僕の背中を押して送り出す。


「後輩くん」


 最後に、最期に、一度だけ、先輩の顔を焼きつけたくて振りむいた僕の唇に、先輩の唇が重なって、それは少し冷たくて、離れて、離れたくなくて、けれど先輩は僕の胸を押して、遠ざかる僕を赤い目で、だけど涙だけは流さずに、もう半分以上身体が薄れて透けてしまった先輩は、無理やりな、本当に無理やりな、泣き笑いのただただカッコつけな笑顔で、そんな顔をするならこんな無理意地を張らなければいいのにと僕に思われながら、これで永遠に別れる僕を最高に不器用に見送って――、


「好きになってくれてありがとう」


 震えを抑えた気丈な声で言う、そんな先輩の最期の言葉を聞きながら、僕はどこかで気づいていた。


「――わたしのかわいい後輩くん」


 こんなカッコつけこそが、僕の愛した先輩なのだと。でも――、


「最期に愛してるぐらい、恥ずかしがらずに言ってくださいよ……」


 ひとり喫茶店の前に立っていた。

 閉じていく喫茶店の扉のむこうに先輩の姿はもうなくて、カランコロンとドアベルの鳴る音が閉じる扉とともに聞こえなくなる。

 人と車の雑踏の音と、照りつける太陽の熱。

 汗がじんわりと滲んでくる。

 僕はひとり、喫茶店の前に立っている。


 ひとり。


 ぐらりとした目まいに、僕は喫茶店の外壁に背もたれて、手で顔を覆った。


 ひとり。


 じりじりと肌を焼く熱に、流れる汗に、僕は否応なく生きていて、ここにもう先輩がいないことをどこまでも徹底的に突きつけられて、僕は、僕は――泣いた。


「――ああぁあああぁぁあああぁっ!」


 日中の雑踏で人目もはばからずに、僕は大声で泣いた。

 もう先輩はいない。

 喫茶店を出てから、一緒に帰り道を歩く先輩はもういない。

 かわいがられるだけじゃダメだから、背伸びして、カッコつけて、釣り合うように、隣にいられるように、僕が頑張らなきゃいけない、あのカッコつけの先輩はもういない。

 白い陽射しの下に続く、駅までの帰り道。

 ここを一緒に歩く先輩はもういない。


「ああぁぁあぁ――……」


 僕は泣いた。

 涙が枯れるまでずっと、ずっと泣き続けた。

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