こちらの作品は大和成生さんの他のラブコメ作品と世界観を同じくしています。
一部の登場人物が他の作品にも登場しますし、同じイベントを別視点で見るという状況が発生します。
なので、できれば『四角いあなた』→『不可思議な彼女』→本作、の順に読むことをお勧めします。(単独でも面白く読めます。)
ラブコメと言っても、ライトノベル的なノリではなく、登場人物の心情がリアルに細やかに描かれた、どちらかといえば文芸的な作品だと感じます。
漫画で言うと中堅OLの恋愛模様などを扱うヤング・レディースに近い。
テンポよく、関西弁(大阪弁?)でクスッと笑わせる呟きもあり、意外な展開がありながら地に足のついた心情の流れを追うことができるので、知らずのうちに感情移入し、主人公とその周囲の人たちを自然に応援してしまいます。
青春の輝きやひたむきさを味わいたい方に、とてもおススメの作品群です。