今年もまた、ひとりで迎え、過ごす一日。

 誕生日を「誰か」に祝ってもらえるのは、精々のところ十代まで。ひとりぽつんと、コンビニのケーキを出し、部屋の中で、変わらず表通りを走り続ける車の音を聞く。
 いつか愛する人と二人で……なんて、ドラマの中だけのこと。俺には関係ない話だ。
 まあ、一応、ケーキ食う前に言っておくか。聞いてる人は誰もいないけど。
「ハッピーバースデー俺🍰」