ポンコツメカであるショーグンと主人公ミノルの軽快なやりとりが非常に癖になる物語です。
このショーグン、アホっぽいのですがなかなか憎めない存在でもあるのです。
なんだか一緒にいると少し騒がしいと思ってしまうのに、いなくなったら寂しくて帰ってきて欲しいと思ってしまう、まさにそんな感じのキャラ。
そこに、可愛い高校生のマイちゃんも合わさって物語は進んでいきます。
ショーグンの品種改良BOXという機能で、作物を掛け合わせるのですが、一体どんな結果になるのかワクワクします。
2章あたりから物語の風向きが変わっていくのですが、それもまたすごく面白いのでぜひ。
私も作家志望でウツロ氏のエッセー「なろうとカクヨムどっちに投稿すればいいのだろうか?」を読んで彼のファンになりました。
彼(彼だよね?)の執筆技術には論理的思考が働き、読者をどう楽しませるかを考え抜き創作をしてます。
こんなに考え抜いた彼の新作を心待ちにしていましたが
読み始めると、やはり面白い。
現代は奇抜なテーマやファッショナブルな設定、異世界転生やそれに類推する設定が跋扈(ばっこ)している時代です。皆が多忙になり時短が叫ばれ、設定と結論だけ評価して面白いとかつまらないとか言ってる時代です。
違うんです。
彼はエンターテインメントを心掛けている。世の中には読み終えて面白い作品もあるが、「彼は読んでいる最中が面白い作家」なのです。
読む事を楽しませる作家は意外と少ないです。
まだ連載も序盤なので、あまり多くは語れないですが
テーマがあろうがなかろうが、理屈があろうがなかろうが、
彼の文章の魅力にもっとたくさんの人に気づいて欲しいと願うばかりであります。