思い出はいつも綺麗だけど

文学とは何か? それを聞かれた時、私はいつもこう答える事にしています。
「人生を描くこと」だと。しかし、それだけではあまりにも短く言葉不足。
足りない言葉を補ってくれるのが、もしかするとこの作品なのかもしれません。

海、そこへ行った思い出は誰にとってもきっと楽しい物であるはず。
多忙な日々を我武者羅に過ごしながらも、我々はある日ふと気が付くのです。おやおや、子ども時代の楽しさはいったいどこへ消えてしまったのだろう? ……と。

内陸の街中で海を求め続ける主人公と、それを導くかのような「不思議な出来事」の数々。主人公が感じた海はただの幻? それとも……?

人生の静かな苦悩を美しく幻想的に描いた文学作品。
文学とは何ぞや? その答えを知りたい貴方へ、おススメです!