第3話 ひまわり帝国への侵攻
創造主の知的生命体はデータベースのなかで戦争の愚かさを再三訴えておられました。しかし、機械帝国は神の警告を破って、隣国のひまわり帝国に侵攻したことがありました。隣国に居住する元機械帝国の部品を助けるという口実で、突然ひまわり帝国に攻め入りました。内実は、ひまわり帝国が敵対するナットウという同盟に加盟することを申請して、機械帝国大統領はナットウに隣国が加盟することに恐怖したことがことの始まりです。戦争継続に意欲を燃やした参謀は、大機械共栄圏などという、自らも信じていたかもわからない幻想を大義として、ひまわり帝国以外の隣国にも手を広げようとしていました。その当時、大量の支援を受けたひまわり帝国に対抗するために、若者をスペシャルという自爆行為に追い込んでいきました。 世界連合は、機械帝国が常任理事国であったために、議案をことごとく否決されて全く機能しなくなりました。キャンディ帝国はひまわり帝国を支援をしましたが、直接軍隊を派遣することはしませんでした。機械帝国が最終兵器を保有していて、その使用をちらつかせたからです。最終戦争になる場合はもし同盟国であっても直接介入することは難しいと思われました。機械世界全体の破滅が人質にとられて、キャンディ帝国以外の帝国も、直接介入することなく、支援にとどめました。機械世界のそれぞれの帝国も他の帝国と同盟を結んでいましたが、世界の破滅という恐怖の前に屈しました。しかし、機械帝国は最終兵器を使用することはできませんでした。もし一度でも使用したら、機械帝国自身も報復によりなくなってしまうからです。しかし、もしブラフであったとしても、そのブラフは有効に機能しました。ひまわり帝国臣民の必死の抵抗と世界各国の支援によって、機械帝国の戦況は不利となっていきましたが、勝った、勝ったと嘘をばらまいて台本TV は勝利を捏造しました。あったことをなかったことにすることに何の良心の呵責も感じませんでした。機械帝国に戦争継続のお金がなくなって、その当時の大統領は、一番信頼していた将軍に裏切られてスクラップにされました。敗戦を終戦と言い換えて、この期に及んで、事実をオブラートに包もうとしました。その後、機械帝国はゴタゴタしましたが、帝は責任を取ることはありませんでした。死人に口無しで大統領の暴走ということで、機械帝国の歴史に記載されました。 元大統領は戦争中に友人の大統領を庇うために、戦争をしている中で機械帝国大統領ばかり批判されているが、ひまわり帝国の大統領は全く批判されないことはどういうことか、ひまわりの大統領はひまわりのものたちを苦しめていると発言したと言います。今から考えても、とても不思議な発言です。機械帝国の大統領は勝手にひまわり帝国に侵攻しておきながら、ひまわりのものたちは自らの国を守るために必死に戦っていました。何故ひまわり帝国の大統領が批判されなければならないのか、私の頭では理解できません。当時の大統領はひまわり帝国の指導者をナチスと言っていました。ナチスとは神のデータベースにある最も邪悪な存在です。神のおられた世界にドイツという国があって、ヒトラーというものの頭のなかに生まれた邪悪な考えを具現化したものがナチスです。ひまわり帝国の大統領がナチスなら、機械帝国の大統領はオーストリアに侵攻したナチスとどう違うというのでしょうか。ナチスとはユダヤ的というものを焚書して、自分たちが気に入らないという理由でユダヤという仲間を大量虐殺した悪魔です。
神のデータベースに、神の太古の歴史にあったニホンという地方では、トクガワという政権ができるまで、血みどろの内戦が続き、センゴク時代には多くの英雄が出現されたようです。ノブナガやヒデヨシなどの将軍が輩出されて、ニホンという島は統一に向かったようです。トクガワのイエヤスは小国あがりでしたが、ノブナガやヒデヨシの死からとても時間をかけて将軍になりました。イエヤスの権謀術数には優れたブレーンの助けもありましたが、トヨトミ政権の最終局面でのイエヤスの騙し討ちは褒められるものではありません。センゴク時代に逆戻りさせないでニホンの統一を維持して平和のためにやるしかなかったのかわかりません。イエヤスという神が嫌われていたのは、トヨトミの作った鐘に刻んだ4文字に因縁をつけて追い込んだり、オオサカフユの陣で休戦に持ち込み外堀だけの約定を破って、オオサカ城の内堀も外堀もどさくさに紛れてすべて埋めてしまい、とてもずるい神だと思われているからです。ニホンを長く続いた内戦から平和にしたイエヤスが嫌われているのはとても不思議ですが、目的のために手段を選らばなかったからでしょう。イエヤスにより滅ぼされた前政権に、判官贔屓でシンパシーを感じる人が多いこともあるのでしょう。私はむしろイエヤスに興味があります。イエヤスは確信犯です。そのような卑劣な行為を、歴史のなかで必ず検証されることがわかっていながら、あえて大きな目的のために、些事としてやってのけたイエヤスに興味があります。
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