エピローグ

 その後、お姉さんたちがどうなったのかは知らない。

 この出来事があってからすぐに、引っ越してしまったのだ。

 きっと、封印されてしまったか、祓われてしまったのだろう。

 引っ越し先へ行く途中、父からあのお姉さんたちについて聞いた。

 父が言うには、あのお姉さんは『八尺様』という化け物で、一人でいる子供を見つけては攫うらしい。

 僕も、攫われていたのだろうか?

 確かに、少し怖いと感じるような雰囲気はあったけど、そんなことするようには見えなかった。

 この出来事があって以来、父は祖父母の家に行かしてくれなくなってしまった。

 だけど、もう僕も一人で遠出できるくらいには成長したし、お金も十分にある。

 今度、久しぶりに見に行ってみようと思う。

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少し昔の夏の記憶 伊島カステラ @itoo_ijima

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