夢みた虹の向こう側

空に浮かび上がった七色の橋

初めて渡りたいと思ったのは

いくつの頃だっただろうか


心神育っていくにつれ

その思いは薄れてしまって

代わりに芽生え育つのは

表面だけ加工された

虚っぽな僕


感情やら記憶やら

溜めようって

試みては失敗して

全ては底の抜けた花瓶のように

ココロの中から零れ落ちてく


感情やら記憶やら

表面だけなら繕えて

そうしているうちに

どんどん虚無は広がって

何がホントかわからなかった


ある時見つけた

虹の記憶

ふち欠けた花瓶に引っかかってた

幼さ残る昔の記憶


活けられなかった花が枯れていくなら

地に根を張って生きているのを見ればいい


この思いの終着点は

いつぞやに

夢みた虹の向こう側

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日々の思いのひとしずく 狐のかんざし @149162536496481100

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