無料で楽して力を得ると、その先に大きな落とし穴が待っています。
人間、ついつい楽な方に流れてしまいがちですが、楽した分だけ後で返ってくるのでしょう。
本作はそれを教えてくれる作品で、自分への戒めとして読んでみては如何でしょうか？

「人生近道クーポン券」、聞くからに魅力的な言葉に、確かな効果が乗るのなら……。
きっと誰もが、使わずにいられないはず。本能的に嫌な予感を覚えても、とんでもなく役に立つと分かってしまえば、理性の歯止めは利かなくなるものです。

そういう意味で、この「クーポン券」という設定が本当に秀逸！　理性や危機感のブレーキを錆び付かせ、アクセルを踏み込ませてしまう巧みな構成になっています。

ホラーの勘所を分かっていらっしゃる作者様の、一話完結の短編。
是非とも読んでみて頂いて、背筋をひんやり涼めてはいかがでしょうか……？

無料だからとサービスを利用していた。
その無料クーポンが無くなった時。一体何をお支払いすることになるのでしょうか……。
是非読んでみてください。