第1回カクヨム短歌・俳句コンテスト短歌の部
𠮷田懐
いつの世も詩は命から生まれくるハムの水晶みたいな部分
贈答品のぶあついハムをスライスすると、おどろくほど透き通った窓があった。小さな窓ではあるが、その向こうに花瓶の花が透けて見えるほど。とても美しいと思いながら、窓を壊さないように、わたしはそれを口に入れた。だれかの命だったものが、この命にかわる。媒介物としての肉は、それだけで美しいのだと、まひるまの日差しの台所で気がつく。
第1回カクヨム短歌・俳句コンテスト短歌の部 𠮷田懐 @kokinwakashu479
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