応援コメント

3 空飛ぶ船へ、ようこそ」への応援コメント

  • 初めまして。
    この度は『ローテーション批評企画』にご参加いただきありがとうございました。主催者の島流しにされた男爵イモです。

    早速、内容の方に入っていきます。
    まずは良かった点を。序盤を読んだだけでも、物語の作り込みが丁寧だとわかりました。自然な導入は簡単なようで、かなり難しいです。特に設定に凝った作品だと冒頭が設定の説明だけで終わる場合もあるので、そうした意味では小慣れた印象を抱きました。空賊の襲撃を受ける場面でも今後の匂わせがあり、物語への興味を惹く書き方をされていたと思います。同系統の作品と比較するとスローな立ち上がりではありますが、執筆スキルがさらに向上すれば、そんなことも問題外になると私は考えました。

    次に気になった点を設定と文章から一つずつ。
    一つ目は設定について。これは前半で評価しましたが、もう一押しほしいとも感じました。原因は、作中における水の重要度が不鮮明なことです。多くの種族が、清らかな水を求めて国に集まる。つまり周辺国は砂漠や、戦火で荒れているのかと推測しました。が、作中ではその点にあまり触れられていません。乙女に関しても、その制度や権能に疑問が浮かびます。のちのち理由が明かされるとしても、なにかしらの匂わせが必要かと思いました。現状ではただ、設定の穴が目立つイメージです。無論、設定自体は面白いので、今はそうした設定の輪郭を作るのが先決でしょう。そうすれば、読者をより深く物語の世界に引き込めるようになると思います。

    二つ目は文章、ここでは小説を書くうえでの基本ルールについて。段落開始時の行頭一字下げはされていたので、その他のルールを簡単にご紹介します。たとえば「」の末尾の句点は原則不要、三点リーダー(…)は偶数個で使用、疑問符(?)や感嘆符(!)のあとの一字空けです。特に三点リーダー以下の内容は、作中でバラつきがありました。揃えた方が見映えは良くなると思います。web小説ではこれらの事柄を守る必要はありませんが、守った方が確実に体裁が整います。よろしければ、作品に取り入れてみてください。

    以上になります。
    少しでも創作のお役に立てたのなら幸いです。