【それは全て赤い女】
瞬きをする度少し近づいてくるそれはいったいなんなんでしょう?
「助けてよ、助けて助けて殺される」毎日入る留守番電話
目の端で蠢くように笑ってるそっちを向いても居ない存在
通知音「あんたさ彼女できてたの?」添付された俺と助手席
スーパーのパスタコーナーに血溜まりがあった気がしたんだけどなぁ
学校の窓から墓地を眺めてるこちらを見つめる女が一人
修学旅行の記念写真 2組だけ回収されたその理由
Twitterバグってしまったらしいんだ 何度やっても写真が消えない
人のいない海水浴ゆらゆらと揺れるスカート目にこびり付く
合コンの誰も喋らぬ女から線香の匂いがし始めた
月3万の一軒家 別に女がぶら下がってるだけの話よ
ちょっと待ってごめん涙が止まらないあの人がずっとこっちを見てる
「肩痛い」ダムから帰った弟に濡れた女がしがみつき
青空のビルの上から落ちてくる繰り返す死は笑っていて
廃墟にはドアがひとつありました 入った人は二度と出れない
怪異短歌集 小柳とかげ @coyanagi_tokage
★で称える
この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。
フォローしてこの作品の続きを読もう
ユーザー登録すれば作品や作者をフォローして、更新や新作情報を受け取れます。怪異短歌集の最新話を見逃さないよう今すぐカクヨムにユーザー登録しましょう。
新規ユーザー登録(無料)簡単に登録できます
この小説のタグ
関連小説
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます