2023 08 25 ほっぺにチュー
CNさんの戦争(その4)
最初に見たのは、ドイツの捕虜でした。軍医の医者で若い大男でした。
ドイツの捕虜軍医が「結核の特効薬があるが、試してもよいか?」
その軍医によると、ソ連のスパイがアメリカから特効薬の設計図を盗んで来たらしい。その設計図によると特効薬みたいな薬ができたようだ。だが、そのスパイ、どのような量とか、施薬方法とか、飲むか注射か、一日か一週間かの施薬するのか、肝心な事は盗んでなかったようだ。という訳で、生体実験になったのです。CNさん「生体実験でも何でもやります。N二等兵、宜しくお願いします」
とりあえず、銃殺だけは免れたのです。
その療養所には、日本人だけではなく、ドイツ人も捕虜も居ました。捕虜ではないソ連人の結核患者もいました。特効薬は効きました。CNさんによると、早速に元気が出たのです。半年したら殆ど病気らしい気配もなくなりました。他の患者にも効果があったのです。ですが、視力が落ちるとか、耳が聞こえない、中には、ショックで死んだりもありました。
CNさん「後で分かったんやけどな。スプレストマイシンやったんやな。死んだりしたんはマイシンショックや」
日本の捕虜もドイツの捕虜もソ連の患者も7割は治ったようです。今までは、ソ連の患者はアザラシの肝臓を生で食わして結核の治療だと云ったようです。他の鹿の生き血を飲んだとかもあったそうです。世界には色々な治療法があるそうでした。日本は鯉の生き血を飲むのだと云ったら、ドイツの捕虜の軍医は笑ってました。この結核は、何万年も、何十万年もヒトを殺したのです。ネアンデルタールも北京原人も同じだったと思います。CNさんは、スプレストマイシンで結核を治した日本人の最初になった訳です。
先週か先週にファーストクラス、ビジネスクラスは経験が無いと書いたのですが、ビジネスクラスには経験ありました。20年前に、東京~松山にビジネスクラスで行ったことがあります。ジャンボジェットでした。空港に行ったところ、ビジネスクラスしかないの云うので、予約もしていたので「それは無いやろ」と云ったら、料金はエコノミークラスでよいと云うので「それやったらええわ」ラッキー!……
松山に着いたら、ファーストクラスから150キロはあるおっさんが降りました。地元の国会議員でした。バスを待っていたら、国会議員のおっさんがサングラスのケバイねぇちゃんの外車の助手席に乗り込みました。ほっぺにチューなんかしてるし、なんか楽しい事でもあるのかな?
ともぞうエッセイ NO.05(2023 05~) かわごえともぞう @kwagoe
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