潮騒リフレイン

@sapo_tanka

潮騒リフレイン


透きとおる海は儚く写されてタイムラインを漂っていた



リプ送るボタンが押せずににらめっこ はじめましてが余計かしら



カエさんの詩も素敵ですの言葉はお世辞であって 調子に乗りそう



潮騒の春をとらえた一枚に「はるかなうみは」と詩をつけた日



保存して見返してますありがとう 君の言葉がリフレインする



年下の君が敬語をやめたとき ネットの海に朝日が昇る



あくまでも君はついでと装って旅に行くのとDM送る



駅で会う顔を見たことない君も君だってすぐ視線でわかる



幼さが残る横顔見ているとギジリ傾く歳の天秤



思い出の海も夏色 その強い生命力に引き寄せられて



写された淡いわたしは別人のようにほほえみ波に溶け込む



ハンドルを握ると少し荒っぽい やさしいだけの人ではないわ



観光も街の偉大な歴史より君の小さな過去が知りたい



夕暮れに山頂へ向かうロープウェイ あまりにもすぐそばで息が



夢の中ロマン抱いた夜景より君の瞳は真剣だった



シャッターが切られる ここで別れでも涙は見せず笑う。笑うんだ。



この思いつぶやくことはできなくて胸に押し込み枕を抱いた



今日って何時に帰る?唐突に震えたスマホが手に取れない



駅で会う2度目の君はカメラ置き「また会いたい」と目を見て言った


「わたしもよ」遥かな旅は章を終え新たなページに詩は連なる

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