一章

二話 学園

『ニーナへ。

 体調は大丈夫か? 入学早々トラブルに巻き込まれていないか?

 仕事が立て続けに入ってきて見送りすることができなったのは、すまなかった。

 ニーナが生きていてくれて本当に良かった。

 アイナから送られてきた制服姿の写真、とても似合っていたぞ。

 もし辛い事があったら周りの人達に助けて貰っても良い、それでも辛かったら家に帰って来てもいい。

 卒業式の日ニーナが沢山の友達と楽しそうに話しているのを早く見たいぜ。

 父さんより。』


 その後ニーナは12歳になり王国魔剣学園に入学した。


 12歳になるまで体力の回復と魔法の訓練をしていた。


 ニーナの才能は凄まじく、今では学園で最強に匹敵する強さを手に入れた。


 入学して一ヶ月、ニーナに大きな悩みが出来た。


 まず友達が出来ない事だ。


 貴族出身はゲビット商会の資産の事しか考えておらず、露骨にニーナにアプローチをしてくるし、平民出身は『貴方には貴族出身の方と一緒にいるのが似合う』と言われ友達になろうとしても断られる。


 二つ目はさっき言った通り貴族出身がウザすぎる事だ。


 ニーナに自慢の魔法や剣術を披露し惚れさせようとしたり、巧みな話術で近づけさせようとするなど。


 今日もまた貴族出身からの魔法お披露目会が行われた。


 この貴族が放ったのは水系と雷系の初歩的な技を組み合わせた物。


 簡単に見えてそもそも二つの系統を同時に扱う事が難しいのだ。


 「どうだい?」

 「...」


 別に私も出来るんだけど...。


「まぁ君にもすぐ出来るはずさ、なんなら僕が教えてあげようかい?」

「...」

「そんな恥ずかしがらずに——」


その後ボンボンがニーナに見せた魔法の上位互換である魔法をニーナが披露し、黙らせることに成功した。



______________


補足しまーす


剣士、魔術師共に8つの階級で振り分けられています。


初級 初心者。

中級 頑張れば誰でもなれる。大体の魔剣学園生徒がこの階級。

上級 学園在学中だと凄い (貴族出身がニーナに見せた魔法はこの階級)

精鋭級 かなり強い。(ニーナはこの階級、因みに学園最強ではない)

達人級 特別な才能がない場合この階級が限界。

英雄級 学園の教師は大体この階級 (アイナもこの階級)

伝説級 強さが伝説すぎる人物を指す。

神級 もはや神のような実力を持つ人物を指す。


階級をつけて呼ぶ際は『○○級剣士』『○系(一番得意な属性)○○級魔術師』と呼びます、ニーナは水系の魔法が得意なので水系精鋭級魔術師ですね。

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少女と転生者達の人生記 星野海豚 @Takuw1n

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